夜。
真っ暗な中にモニターの光だけがカーテンごしにボーっと見えていました。
相変わらず熱が上がったり下がったりしていましたが、意識も戻りつつあり自分の状況について観察する余裕も出てきました。
汗がすごいので、心電図のパットもすぐ取れてしまい、ピーピーと音が鳴ってその度に看護師さんが直しにきてくれました。
動くと傷のあたりが痛むのであまり動けないため、ベッドの角度を変えてもらったり色々していましたが、腰が痛いのでクッションのようなものを添えてもらったりしていました。
色々と面倒を見てくださったのはアラレちゃんでしたが、彼女の落ち着いた感じとしっかりしながらも優しい言葉使いに自分としては最悪の状態でしたが、安心して寝ていられました。
そんな状態なのにトイレに行きたくなり、ベッドの上で用を足すなんて泣きたくなるような状況でしたが、先生がいない時間に起き上がるのは何かあった時対応できないのでと説明され、アラレちゃんにお尻まで拭いてもらって、情けないやらなにやらで、もう病気にはなりたくないと心から思いました。
でも、暗いからよく見えなかったけど、嫌な顔ひとつせず淡々と仕事をこなす彼女に本当に感謝していました。
ちょっとでも「まったく!」みたいなのが伝わってきたら、余計みじめな気持になったに違いありません。
手術着は前をちょっと結ぶ程度のものなので、すぐにはだけてしまうのですが、そんな状態で動けないので、気になりながらもなにも出来ずにいると、彼女はそれもさりげなく直してくれました。
そして、夜はまた、私を眠りの世界に連れて行きました。