あじゃみんのブログ

美味しいものや、経営する雑貨店のこと、女性の心身の健康について、その他時事ネタなど好き勝手に書いているブログです。

人権、誰もがあるわけではない(のはおかしくないか?)

日経ビジネスオンラインに日本で暮らすムスリムについてのコラムがあるのですが、日本人ムスリムの日常について、色々と興味深いことが書かれています。

また、以前習っていた(そして玉砕した)マレー語教室のファリダ先生の話を聞いていても、信じる気持ちには到底なれませんが、イスラム教がメディアで取り上げられているほど暴力的な印象はなかったのです。

当時の時代背景を考えると、豚を食べないとかいうのも、その当時は今より環境衛生は悪かったわけですから、豚を食べるということは結構リスクが高かったわけですよね。
妻何人OKというのも、乳児の死亡率なども高かったでしょうし、自分たちの子孫を残すためにも平等に養えるのであればOKということになっていたと解釈できます。
宗教というとよく分かりませんが、清潔を心がけ、食中毒などのリスクが高まる食品を食べないように規定することで、長生きしましょうということが読み取れます。
これは宗教的解釈ではなく、日常の目でイスラムを見たものなので、その点はご理解いただきますようお願いします。

さて、そうはいっても、女性の権利を認めないという点では、やはり現代社会になじまない部分も多いですし、もっとストイックというか、徹底的な男尊女卑の原因として、イスラム教の教えをベースにして「女性は男性に従属すべきもの」という概念を国として持っているところもあるわけです。

原理主義とか色々私にはよく分からないイスラムの解釈があり、極端ですが「異教徒は殺しても構わない」的なことなども言われていて、やはりそういう意味では怖いなと思ったりします。

タリバン政権が倒れて以降、2004年10月に発足したアフガニスタン・イスラム共和国では、イスラム色の濃い政治体制が設立され、選挙などが行われていくらか世俗的になってきたとはいえ、「信条の自由などが聖職者の定義するところのイスラーム法に反するものとされ、シャリーアに基づく背教罪や冒涜罪によって罪となることがある。」(Wikipedeia)そうです。

このため、人権については各国から批判を浴びることも度々あり、国外でキリスト教徒に改宗したアフガン国籍の男性に死刑判決が出たり(最終的には撤回されたが男性は亡命)、また、女性の権利について、「クルアーンを根拠に女性差別を擁護する人々は預言者ムハンマドの見解を歪曲している」という趣旨の文書を読み、問題提起をしようとした学生に対し、宗教法廷により「冒涜」として死刑が宣告されたそうで、現政権もこれを支持しているとのことです。

Sentenced to death: Afghan who dared to read about women's rights

また、廃止されていた宗教警察も復活し、イスラムの聖職者が力を持つようになってきているのだとか。

汚職の問題もたびたび取りざたされています。

それより何より、そんな記事などを読んでいたら、ロイターのニュースに「強姦被害で服役のアフガン女性に恩赦、「前例」の期待高まる」というのを見つけ、読んでみてびっくり。

自分のいとこの夫にあたる男性にレイプされて妊娠した女性が「当初、姦通罪で禁錮2年の刑が下り、控訴審では禁錮12年が言い渡された。」というのです。

犯罪の被害者なのに刑務所に入るの????

イスラム教では、たとえ犯罪被害者だとしても、夫を裏切ったとして姦通罪(倫理上の罪ということらしいです)なんでしょうね。。。

最終的には3年の刑になったそうですが、産んだ子供と刑務所で暮らすことになったのだとか。

その女性に対して、「今回のケースを検討した結果、(法律の専門家らで作る委員会は)アフガニスタンの現状を鑑みて、残りの刑期を恩赦する決定を下した」と大統領名での発表があったそうですが、そもそも被害者なのになぜそんな酷い罪に問われなければならないのか、意味が分かりません。
彼女が誘惑したとかそんな明確な理由でもあれば別かも知れませんが・・・少なくとも今回の記事を見る限り、そのような点には言及されていません。

服役中の女性の弁護士は、「司法側が『女性に対する暴力撤廃運動』を支持した形になった。これで法的な前例ができた」と結果を歓迎した。

とのことですが、イスラム教国で女性が人間としての通常の権利を持てるようになるのは、まだまだ先のことになりそうです(そういう日が来ることを信じて)。

強姦被害で服役のアフガン女性に恩赦、「前例」の期待高まる