あじゃみんのブログ

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ホラー映画の金字塔 エクソシストを語る その1 ~概要~

※映画「エクソシスト(1973)」のネタバレを含みます。

名優死す

2020年3月8日、1973年の大ヒット映画、エクソシストで悪魔と戦って死んだメリン神父を演じた俳優のマックス・フォン・シドー氏が亡くなりました。享年90歳。

もう何回観たかわからないくらい観た映画「エクソシスト」ですが、ランカスター・メリン神父役ははまり役だったと思います。悪魔パズズとの対決で命を落とすのですが、メリンとパズズの”宿命の対決”は見ごたえがありました。重厚な演技で、来る悪魔との対決を静かに待つ姿が印象的でした。

でも、当時まだ44歳だったので、結構老け役といえば言えますね。

リーガンという少女に憑りついた悪魔との壮絶な戦いの途中で、持病の心臓発作を起こして死んでしまいました。

カラス神父がドアを開けた時、横たわった姿が非常に怖かった。

あらすじ

女優クリス・マクニール(エレン・バースティン)の12歳になる娘リーガン(リンダ・ブレア)は、母親の映画撮影に同行してワシントンに住んでいた。明るく聡明なリーガンだったが、両親の離婚など心に暗い影があった。そのリーガンが、ある時から何かに憑かれたかのようにふるまうようになる。「ベッドが動いて眠れない」など、不思議なことをいうようになり、だんだんと彼女の異変は顕著なっていく。病院の科学的な検査でも原因は判明しない。やがて、醜く変貌したリーガンは緑色の汚物を吐き、神を冒涜するような卑猥な言葉を発するようになってしまう。クリスは信仰など持っていなかったが、「悪魔祓い」の真似事が功を奏することもあると言われ、催眠療法を試したが悲惨な結果に終わってしまう。最後の手段として、紹介されたダミアン・カラス神父(ジェイソン・ミラー)に悪魔祓いを依頼、その後、リーガンの前にふたりの神父メリン(マックス・フォン・シドー)とカラスが訪れ、悪魔祓いを始めるのだった。

特撮を多用していた。

この映画では、ちょっとした特撮っぽいシーンも数多く登場します。

悪魔に取りつかれた少女リーガンの首が180度回転したり、寝ているベッドがガタガタと動いたり、物が飛んだり箪笥がひとりですべってきたりetc.

リーガンの体に「Help me!(助けて)」なんて文字が浮かび上がるなんてシーンもありました。

もちろん、当時の映像技術での話ですから、今だったら「なにこれ?」となる稚拙さですが、そんなことは気にならないくらい素晴らしいストーリー展開でした。

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こんなん怖すぎやろ
だけど難しくてわからない

この映画、単なるホラー映画として観るのも、もちろんありですが、内容的には、キリスト教の信仰心と現実との葛藤を描くドラマでもあります。

これを観た人のコメントを読んだ時に「そうだよねぇ」と思ったのが、我々日本人て、キリスト教についての知識がほとんどないですし、そういう観点から映画を観ることはないので、どうしてこんな展開になるのか意味がわからないというもの。

私もそれについてはさっぱりという感じでしたが、DVDが出た時に監督の解説で場面を観ていく特典付きで、それを観て初めて、「えぇ~、そんな意味あったんだぁ~」って感じでした。

無理もないのは、日本のキリスト教人口は197万人で全人口の1.5%しかいませんから、生活の中で「キリスト教」を感じるような生活にはなっていないですし、私も友達に1人くらいいたかなという感じです。宗派とかは見ていないので、いわゆる「クリスチャン」という部類の人の総数かどうかまではわからないのですが、それ以外の宗派となるともっと少ないと思うので、とりあえずその程度の環境でキリスト教にまつわる話を理解するのは到底無理です。

とはいえ、クリスチャンだったとしても、監督の意図するところを理解できたとは思えないですが、自分自身の信仰については結構考えるきっかけになったのではないでしょうか。

怖すぎて上映禁止とか中止とか

また、この映画、上映禁止や上映したものの中止になってしまったところがあります。怖すぎるからという理由で上映禁止になったのは、シンガポールやマレーシア、そしてイギリスで、ホラーなんだから怖くて当たり前やん!と突っ込みたくなりますね。宗教上の理由で禁止になったという解説も見ますが、本当のところは探せず、未確認です。なお、イギリスは何年か後に18禁映画として上映されたそうです。

日本て、宗教絡みだろうがなんだろうが、大抵の映画は観られるので、国としてがっつり宗教に染まっていないというのは良いことなのかもしれないですね。とはいえ、初めて上映された時は、スパイダーウォークと呼ばれた、リーガンがブリッジの姿勢のまま階段を下りてきて、口から血をバーッと吐くというシーンは日本でもカットされていました。2000年にリバイバル上映された時、ディレクターズカット版としてそのシーンを入れたものが上映されたのですが、待ってました!とウキウキしながら待っていたら、あろうことかそのシーンをテレビCMに使ってしまうという、馬鹿にしたことをやらかしたために映画館でのドキドキ感を見事に奪われてしまったという思い出付きです。映画関係者って映画好きな人がやっているわけではないのか、こういう人を馬鹿にしたことを平気でやるときがあるので、最近は予備知識ほとんどなしで映画館に行くことにしています。

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監督若っ!

【画像出展】

Titles: The Exorcist
People: Linda Blair, William Friedkin
Image courtesy gettyimages.com