あじゃみんのブログ

美味しいものや、経営する雑貨店のこと、女性の心身の健康について、その他時事ネタなど好き勝手に書いているブログです。

武漢ウイルス流行の闇③

武漢ウイルス流行の闇①

武漢ウイルス流行の闇②

研究者亡命は本当か

2020年5月4日、青山繁晴参議院議員のブログにこんなエントリーがあった。

速報

▼中国科学院・武漢病毒研究所あるいはその付属施設の武漢P4ラボから、女性の主任研究員が家族とともにフランスのアメリカ大使館に現れ、亡命申請したそうです。
 極秘書類を携行しているそうです。

▼まだ事実を丁寧に、慎重に確認せねばならない側面は幾つかあります。
 しかし重大な転機になる可能性があります。(LINK) 

これを読んだ時、これで中国共産党の隠蔽について明らかになる時が来るのかと期待した。実は、既に忘れてしまっていたが、ブログ記事を読むより前にどこかで「中国人研究者がアメリカに亡命した」というのを読んだか聞いたかしていたので、そんな内容が青山氏のブログにも書かれるとはこれは本当のことなのかと続報を待った。しかし、青山議員のブログに亡命の件が載ったのは、この一度きりで、その後どうなったのかという話は出ていなかった。「へぇ」と思ってはいたが、こんな内容のものがまったくメディアで目にしないのは、ちょっとおかしいとあまり気にしていなかった。

実際には、その亡命者についての記事なども出ていたようである。

青山議員の書いた「中国科学院・武漢病毒研究所」は、俗に武漢ウイルス研究所と呼ばれている施設のことで、武漢P4ラボは、その付属施設(といってもかなり立派なものらしい)の中国科学院武漢国家生物安全実験室中国科学院武汉国家生物安全实验室、National Biosafety Laboratory (NBL), Wuhan)のことである。

武漢市武昌区にある1956年設立の武漢ウイルス研究所から少し離れた江夏区に、2018年に正式運営を始めた新しい研究所、P4施設もしくはP4研究室のことで、アメリカなどが話す武漢のウイルス研究所は、このP4研究室のことを指している。

P4 Biosafety Level 4

P4というのは、バイオセーフティレベル4(BSL-4)のことある。Pは、Physical containment(物理的封じ込め)の頭文字から来ている。

1~4のレベルは、細菌・ウイルスなどの微生物・病原体等を取り扱う実験室等の格付けのことで、レベル4はその一番高度なレベルである。レベル4の施設は「特殊病原体施設」という位置づけとなり、「高度封じ込め」が必要になる。

P4ラボでは、リスクグループ4にあたる「ヒトあるいは動物に生死に関わる程度の重篤な病気を起こし、容易にヒトからヒトへ直接・間接の感染を起こす。有効な治療法・予防法は確立されていない。多数存在する病原体の中でも毒性や感染性が最強クラス(Wiki)」の病原菌を扱える施設となり、天然痘ウイルス、エボラウイルス他が対象となっている。

レベル4の施設では、レベル3までのものに加え、入口部はエアロック、出口にシャワー、特別な廃棄物処理の機能を備えていなければならない。厳重な管理が必要なウイルスを扱うための施設となっている(実験室バイオセーフティ指針(WHO 第3版)表2 リスク群分類と、BSレベル分類の関連、主な作業方式、機器より)。

そのような危険度の高い研究施設が中国にあるということだけで脅威な気がするが、実はこのP4研究室(P4ラボ)は、フランスの強力な後押しがあって建設された経緯がある。2003年にSARSが流行したことで、「中国の研究者らが危険ウイルスを粗末に取り扱わないように、必要な設備や専門知識と技術において中国のウイルス研究を支援すべきだという声が高まっていた。」という。(大紀元:武漢P4ラボ誕生の内幕 計画から締め出された仏と中国の暴走=RFI

パリのサン・ルイ病院で研修医を勤めた陳竺氏(前中国科学院副院長、現中国赤十字会会長)の斡旋で、2004年にジャック・シラク大統領(当時)が訪中の際、当時の胡錦濤国家主席(2003年3月着任)と「新感染症の予防・制御に関する協力合意」を締結した。こうして中国初のP4実験室の建設計画が生まれた。(同上)

しかし、SARS後にやはりフランス政府の協力で建設されたP3施設に関して、中国当局は情報開示を拒否したなどがあり、P4ラボの建設には、妥当性を疑問視する声など相当な抵抗も大きかった。また、

外務省、国防省と国防国家安全保障事務総局(首相府)の担当閣僚や、細菌戦など生物兵器研究の専門家らは態度を保留した(同上)。

このような懸念の声もある中で、その反対を押し切り、フランス政府は計画を推し進め、フランスのバイオ企業の創設者であるアラン・メリュー氏は、先述の陳竺氏と共に実行委員会の委員長に就任した。

P4ラボは、2015年1月に完成し、2017年2月23日 仏ベルナール・カズヌーヴ首相(当時)が訪中して、落成式でテープカットを行った。この落成式には、中仏のプロジェクト関係者100名以上が参列している。(出典:林原チャンネル:河添恵子#25-1「武漢ウイルス疑惑① フランスDS企業と中国共産党の共謀」

フランスと中国、蜜月の終焉

フランスでは高い信頼性と技術力を持つ専門企業15社が集結し、世界最高レベルでの技術力を提供しようとしていたが、中国側は徐々にフランスの専門家の技術指導を警戒したり排除したりするようになり、途中から中国企業が大部分の建設を請け負うことになってしまう。このようなやり口に実行委員長だったアラン・メリュー氏もついに失望し、同委員長を退任。メディアの取材には、P4ラボは「中国化された道具に過ぎない」と答えている。(大紀元:武漢P4ラボ誕生の内幕 計画から締め出された仏と中国の暴走=RFI

当初から危険視されていた施設

2020年4月14日付ワシントン・ポスト紙によると、駐中米国大使館員2人がこのラボを視察し、後にホワイトハウスに「敏感だが機密扱いではない」とした上で、公電を送っている。その内容の一部には、「彼らの新しいラボは、高度封じ込めの実験室を安全に操作するために必要な訓練を受けた技術者と研究者が深刻なほど不足している。ラボには、大規模な管理上の弱点があり、深刻な健康上のリスクをもたらす危険性があり、ワシントンが関与すべきだ」と書いてあった。(出典:林原チャンネル:河添恵子#25-1「武漢ウイルス疑惑① フランスDS企業と中国共産党の共謀」

 

このようにP4ラボについては、当初からトラブル続きの裏話があったようだ。そんな研究所で働いていた研究者が亡命したことで、証言内容によっては、中国共産党の隠蔽についての情報が出る可能性がある。

気になって、その後の報道を追っていくと、どうやら武漢ウイルス関係で亡命した研究者は1人ではなかったようだ。