あじゃみんのブログ

美味しいものや、経営する雑貨店のこと、女性の心身の健康について、その他時事ネタなど好き勝手に書いているブログです。

拉致被害者が帰ってこない原因のひとつについて考えてみた。その③

その①は、こちら

その②は、こちら

文中の文字への太字や下線、色付け等の加工は、筆者がしています。

やる気のないのは、今に始まったことでもない

できないことの言い訳を並べて、まったくやる気のない外務省や総務省に向かって、青山さんが言われたことをご紹介します。

(ブログには以下のように要約して掲載してありました)

( 1 ) 政府が全国民に一律10万円を給付すると決めたのは、国民をひとりも見捨てない日本の政 ( まつりごと ) の意思表示である。

( 2 ) それを海外にいらっしゃるというだけで、事実上、見捨てるのは、拉致被害者の全員救出ができないままでいる根本の原因にも繋がっている
海外の同胞は、ご自分の自由意志で行かれたかたも、もちろんいらっしゃる。同時に、多くは、企業や組織から派遣された「企業戦士」である。日本経済を支える、たいせつな、欠かすことのできないもう一本の柱、羽ばたくべき翼でもある。留学生も、個性はいろいろでも、日本に帰って日本を良くするために留学している学生諸君もちゃんといる。

( 3 ) 外務省、また総務省は、日本国民がどこの国にどなたがいらっしゃるか、その本人確認が難しい、あるいは給付のやり方が難しいといった「技術的、事務的な理由」を挙げているが、そこに嘘がある。
外務省は海外同胞が140万人であると述べてきたが、これが嘘だ。
外務省は実際には、ろくに把握できていない。
なぜ分かるか。不肖わたしは政府内で議論を進めているうち、かつて海外の日本大使館に駐在したことのある他省庁 ( 外務省以外 ) の官僚から「外務省は実は海外の同胞を把握できていない。それなのに140万人といういい加減な数字を言って、あたかも把握しているかのように装っている」という内部証言を得て、それに衝撃を受け、古くからの人脈も用いて他の多くの官僚に調べを進めて、すべて、この証言と一致していることを確認した。
ほんとうは、これこそが、やらない理由である。
把握できていないのに把握していると装ってきただけだから、どうやって配って良いか、どうやって二重配布を避け、また不公平にならないようにすれば良いのか、分からないのだ。

( 4 ) わたしは評論家ではない。追求するのが目的ではない。どうすれば、同じ日本国民、はらからを政府が等しくおたすけできるか、必ず等しく、おたすけするということが目的だ。

( 5 ) したがって、外務省はむしろ、これをもって海外の同胞をしっかり把握していく契機にすべきであり、また、一律給付10万円は、国内と違って、手挙げ方式にすることで給付をまず開始できる。
まず開始、実行へ踏み切ることが大切だ。
国内の給付でも、案の定、二重交付は交付の遅れをはじめ、さまざまな問題が噴出している。しかしそれを理由にやらないで居たのでは、いま国民の不安はどれほど増幅していたか。
できるところからまず、やる。
そこから、日本のまつりごとのあり方、国会議員のあり方、行政官のあり方を、やり直そう。

( 6 ) 海外の同胞への給付実現について、やらないことを前提にしていることを覆し、やることを前提に、再出発せよ。

色々なことが山積みになっていると、どうしても「どうしたらいいだろう?!」と冷静な判断ができず、結局、やらない言い訳を考えて、目をつむってしまうことはよくあります。そんな時、プライオリティをつけたり、それも難しければ、では、何からならできるのかを考え、できることからやる・・・という方法もあります。

最初から、出来るかどうかわからない、やる方法などないかも?と言っていては、結局何もできません。

個人的な事柄ならいいのですが、行政機関が国民に対してやることに、こんな出来ない言い訳オン・パレードでは国民が不幸になるだけです。文中の「それを海外にいらっしゃるというだけで、事実上、見捨てるのは、拉致被害者の全員救出ができないままでいる根本の原因にも繋がっている。」という一文は、本当に日本国民に対して日頃政府や行政機関がどんな対応をしているかを端的に物語っています。安倍総理は必死でも、他が協力しないのでは、さらわれた日本人が帰ってくるわけもありません。

懸命に「やり方」を考えた上での発言であればまだしも、最初から「どうせできない」と決めつけて提言を蹴るなどしていては、国外にいたら「それは日本国民ではないのか?」と絶望する同胞がいてもおかしくありません。

冷たい政府と外務省

この件に関しては、日本政府や外務省には前科があります。

イラン・イラク戦争の際、フセインがイランの上空を飛ぶ飛行機はイラクの攻撃の対象になると宣言して、大騒動になりましたが、その時、テヘランから日本人215人を救出したのは、自衛隊でも日航機でもなく、トルコ航空でした。

その当時、その215人の中にいらした沼田凖一氏が、「なぜ日本政府は日本人を救出しなかったのか」ということについて、当時の国会でのやり取りの議事録などをまとめていらっしゃるので、ぜひお読みいただきたく思います(リンク)。当時から、日本政府および外務省は海外にいる同胞を有事の際に救出することについて、まったくやる気がなかったことがよくわかります。そして皮肉なことに、その当時の外務大臣は、安倍晋太郎、そう、今の安倍晋三内閣総理大臣のお父様でした。(つづく)