今まで、アルツハイマー型認知症には大きく分けて4種類あるということと、主な原因のひとつにアミロイドβというたんぱく質が変性して脳に蓄積し、脳細胞を破壊すると考えられているということを見てきました。
私たちは、認知症が顕著になってから慌てるわけですが、実は明確な症状が出る7年から10年前には発症しているのだそうです。
これって?という症状について、前述のブレデセン医師はこのように書いています。
【初期症状】
1.ニオイが分からない
2.物覚えが悪くなる
3.整理整頓、計画や計算ができない
計算とか物覚えはまぁ、歳を取れば誰でもあることなので、すぐにはピンと来ないかも知れませんが、「ニオイが分からなくなる」というのは結構特殊ですよね。
この頃は、まだまだごく初期の症状ですから、自分自身で自覚することができます。
ブレデセン医師によると、この「ニオイがわからない」という症状は記憶障害よりも先に来るんだそうです。食べ物だけではないでしょうが、自分が好きな食べ物のニオイがちゃんとわからないというのは、中でも一番わかりやすい症状かと思うので、もし「あれ?」と思ったら躊躇しないで専門医を訪ね、重篤な症状にならないよう予防生活を送ることで、脳の健康は保たれるのではないでしょうか。
【おことわり】
このシリーズは認知症改善のとっかかりになればという理由で書きますので、これを読んだからといって、完璧な専門知識がつくわけではありません。
認知症を知るきっかけ程度に考えてお読みください。
症状はそれぞれ違います。
治療については、専門医にしっかりとご相談ください。