あじゃみんのブログ

美味しいものや、経営する雑貨店のこと、女性の心身の健康について、その他時事ネタなど好き勝手に書いているブログです。

認知症は改善できるのか。ステップ4 アルツハイマー型認知症【アミロイドβ】

ajamin-happy.hatenablog.com

そもそもの話、昔は物忘れとかボケとか言われていたものがなぜ病気として広く知られるようになったのでしょう。

 

アルツハイマーというのは、人の名前です。

ドイツの医学者であり、精神科医でもあったアロイス・アルツハイマー博士が発見した疾患をのちにアルツハイマー認知症と呼ぶようになりました。

アルツハイマー博士は、1901年にアウグステ・データー (Auguste Deter) という嫉妬妄想・記憶力低下などを主訴とする女性患者の死後に彼女の脳組織を顕微鏡で調べ、脳の萎縮や脳内のシミのような物(老人斑)、脳神経の中に糸くずのようなもつれ(神経原線維変化)を発見し、この特徴を示す病気を「老人性の物忘れ」と明確に区別できるものとして、後に博士の名を取って「アルツハイマー認知症」と呼ぶようになりました。

アミロイドβは、この脳内のシミ(老人斑)の大半を構成するたんぱく質として知られたことから、アルツハイマー認知症の原因はこのアミロイドβが変性してプラーク(塊)となり、脳内に蓄積して脳細胞を破壊することから発症すると考えられてきました。

 

(ここからはさらに興味のある方だけ読んでいただければ良いです)

もう少し詳しく書くと、アミロイドβというたんぱく質は、アミロイド前駆体たんぱく質(APP)が切断されることで作られるもので、脳神経のネットワークを切断してしまうのですが、興味深いことにこのAPPは、脳に栄養を与えるたんぱく質も作ることが分かっています。私たちの体は、脳細胞も含めて、体全体が細胞でつながり、情報を共有しています。APPが脳を破壊する分子に切断されるか、脳を成育する分子に切断されるのかということも、細胞同士が伝えあう情報の中で、破壊するたんぱく質と成育するたんぱく質に関する情報の全体のバランスによって決まることが分かってきました。 

アルツハイマー病の原因と終焉」の著者であるデール・ブレデセン医師らの研究グループが解明したとされていますが、この情報伝達のバランスを決めているのが36個あり、そのどこがおかしいかで対処する仕方が違い、逆をいえばそこを適切に治療することで、治らないと言われていたアルツハイマー病が治る病気であると言えるようになったとのことです。

 

 

【おことわり】
このシリーズは認知症改善のとっかかりになればという理由で書きますので、これを読んだからといって、完璧な専門知識がつくわけではありません。
認知症知るきっかけ程度に考えてお読みください。
症状はそれぞれ違います。
治療については、専門医にしっかりとご相談ください。