輪廻転生(りんねてんせい/りんねてんしょう)
たまに、まとめサイトなどで「前世を覚えているけど質問ある?」みたいなスレッドのまとめを読むことがあります。
まぁ、2chとか5chの話なので、どこまで本当かは分かりませんが、東洋では、生まれ変わりを信じている人って、わりと多いのではないでしょうか。
文化的に仏教的な思想が根底にあって、死んだら終わりという概念はそう多くないような気がします。
キリスト教文化にこの輪廻転生の思想はありません。
人間は神が造り、死んだら審判を受けて天国か煉獄、もしくは地獄に行くことになっていますから、人が人としてそのまま魂を引き継いで生まれ変わるという思想そのものがないのです。
もちろん、西洋人がすべてキリスト教徒ということではないので、中には信じてる人もいると思いますけど、絶対的な神様がすべてを創造されたってことですから、勝手に生まれ変わったりなんて思想はないのでしょうね。
ただ、そうは言っても、そういう宗教観だけでは説明できないことというのも起こることもあるわけです。
そんなはずはないって思っても、そうとしか考えられないという、普通の概念では理解しがたいことがあるのも事実です。
前世を持つ子供たち
テレビを持っていないので、Amazonプライムで映画やドラマを観るのですが、たまに面白そうなドキュメンタリーも観ることがあります。
今回観たのは、自分の子供が〇〇の生まれ変わりだという体験をした家族のストーリーでした。
その名も、THESE KIDS LIVED AND DIED BEFORE(前世を持つ子供たち)。
アメリカのテレビ番組で、自分の子供が前世の記憶を持って生まれてきたとする家族にスポットを当てた番組です。
出てくる子供たちに共通しているのは、前世の死に方が普通ではないこと。強烈な死に方だったからこそ、普通なら忘れてしまう記憶を持ったまま次の世に生まれてきてしまったのかなと思いました。
興味があったらぜひAmazonで観て欲しいのですが、簡単にその中のエピソードをご紹介します。
アリゾナ州ペイソンに住むタリアは、幼い頃に両親の仕事の都合で1歳ちょっとの時にコスタリカに移住します。タリアは生まれた時から「幸福の塊」と思えるほど、いつも笑っている子でした。
ところが、彼女が3歳になった頃、父親が彼女の異変に気付きます。
理由はわからないのですが、ずっと泣いていて、「可哀想なおばあさん」「助けてあげられなかった」というのです。
その当時、近所に年配の女性は住んでおらず、いったい誰のことを言っているのかわかりませんでした。
最初にその話をしてから1か月半の間にタリアはその話を繰り返し父親に話して聞かせていました。
タリアは万が一に備えて、脱脂綿や絆創膏などを集めては、椅子のポケットに詰め込んでいて、ある時父親が手を切ってしまった時にそのキットを使って手当をしてくれたそうです。まるで手慣れた大人がするようで、子供にしてもらっている感じがしなかったそうでした。
ある日、父親が庭を掃除していると、タリアがポーチの端に立ってじーっと前を見ながらまったく動いていなかったので、「大丈夫?」と声を掛けると、彼女は遠くを見つめたまま「ねぇ、私が日本人だった時のこと覚えてる?」と言ったのです。
その当時、家にテレビもなく、いったい彼女がどこから日本のことを知ったのかまったく分かりませんでした。
また、ある時、父親が新聞紙に絵を描いていると、タリアが自分もやりたいと言ってきたので、絵の具と筆を渡すと、新聞紙に漢字を書いて去っていきました。
その番組の再現映像では、「合家」と書かれていました。
調べたら家族という意味だったと父親が言うので、ググってみるとこれは厳密には日本語ではなく中国語で、意味はまさに家族という意味でした。
あとから、タリアが生きていた時代は第二次世界大戦の時だったとわかるので、その当時日本でこの「合家」という言葉が使われていたかどうかは分かりません。
なんか、よくある東洋全部一緒な勘違いがあるのかなと思いましたけど、その後タリアが描いた家紋らしき模様を日本の家紋を研究している人に調べてもらったところ、タリアが描いた図は、ひいらぎを描いた家紋ではないかとのことでした。
そして、その家紋は医療に従事していた家に多いものであることもわかります。
また、医療に従事していた家の苗字のリストも出てくるのですが、タリアは「草野」という文字に見覚えがあると言います。
このエピソードはこのくらいで、解決には至りませんでしたけど、将来は日本に行って自分のルーツを探り、過去を知った上で決別したいと思っているようです。
信じるか信じないかは、あなた次第
まぁ、私なんかは元々「神様が人間を作った」というのは観念的に宗教の教えとしては成り立つのかも知れないけれど、現実にはあり得ないし、死んだらそれで終わりというのも、じゃぁ、生まれてくる命はどこから来るのか?という答えもないので、生まれ変わりはあると思っているのですよ。
でも、前世を覚えていると、この番組の子供たちのように分からない記憶に苦しめられることになるし、前世の死に方が悲惨だった場合は、なるべく覚えていない方が新しい生を楽しく生きられる気はします。
どの子もその親も、なんとかして過去の記憶と決別し、今の自分を生きられるようにというのが共通した思いでした。
前世の記憶って、辿ってみたい気もしますけど、知らぬが仏ってこともありますからね。
信じるか信じないかは、あなた次第です。