あじゃみんのブログ

美味しいものや、経営する雑貨店のこと、女性の心身の健康について、その他時事ネタなど好き勝手に書いているブログです。

ミッドナイトスワン

まったく寝ないで観た久しぶりの邦画

邦画はほとんど観ない私。

今回もポイント貯まって無料だしなぁ~と話題になっていた草彅剛主演の「ミッドナイトスワン」を観てきました。

トランスジェンダーの役というのは知っていましたが、最近のお約束として、事前情報なにもなしで行ってきました。

トランスジェンダーである健二は「凪沙(なぎさ)」(草彅剛)と名乗りショーパブで働く毎日。体は男に生まれた凪沙は、幼い頃から自身の性は間違っているという違和感を持って成長し、大人になった今は、自分は「女」であるのだから「女として生きる」ために毎週ホルモン注射を打ちに病院に通い、いつか性転換手術を受けるために貯金をしている。一方、凪沙の故郷、広島で母親と暮らす一果(服部樹咲)は、シングルマザーである早織(水川あさみ)からたびたび暴力を受けていた。叫び出したいのを我慢するため、腕を噛んで自傷する一果。ある日、とうとう早織が「虐待」で通報されてしまったため、東京で働く凪沙に母親から「親戚の子をしばらく預かってやって」と連絡が入る。

とまぁ、ここまでが導入部です。

そこから、ふたりの生活が始まるのですが、親戚のおっちゃんのところに来たと思ったら、迎えに来たのがスカートを履いて化粧をしたおばちゃんだったのだから、なんともいえない雰囲気が漂います。

はじめはギクシャクしまくりのふたりですが、ツライ部分を抱えたもの同士、段々とその距離が縮まっていくのです。

あるきっかけで打ち込めるものを見つけた一果とそれを応援してあげたいと思うようになった凪沙の間に温かい感情が生まれるのですが、これ以降はぜひ観て欲しいので書きません。

邦画は、時代劇とかコメディ以外は、なんとなく淡々とした感じで進むので、結構寝てしまう確率高いんですよ。

この映画も終始淡々と進むのですが、まったく寝ることなく、あっという間にエンディングを迎えました。

正直、突っ込みどころが満載で「なんやねん、それ?」って言える部分は少なくないんですけど、それを補ってあまりあるシーンの連続でした。

これの方がある意味衝撃のシーンだったのに

そして、最後の方に凪沙の衝撃のシーンがあるのですが、正直「これって本当なの?!」とちょっと疑問に思うようなシーンだったのですよ。いくら映画だってやり過ぎじゃないの?って・・・。

でも、YouTubeでミッドナイトスワンの予告編を探していた時、たまたま、おすすめに上がってきていたトランスジェンダー当事者の方のこの映画を観た感想を話す動画を見たら、全然やり過ぎじゃなくて、実際に十分あり得ることだったと分かったので、なりたい性になるのも命掛けなのねぇ・・・とちょっと切なくなってしまいました。

私は男になりたいと思ったこともないし、同性に恋心を抱いたこともまったくないので、当事者の気持ちは正直言ってまったくわかりませんし理解もできません。でも、この映画でほんの少しですが、もどかしさや辛さなどが心で感じられたかな・・・と思いました。

実は、この映画には私が衝撃を受けたシーンがあと1つあるんです。

そのシーンは、見ながら「きっとここでXXXXるんだろうな」と予想は出来たのですが、やはり思った通りになったんです。でも、この出来事ってすごいことだったのに、それが次の瞬間から何もなかったことになっているように映画の進行に何の影響も与えないということにも驚きました。主題はそこじゃないというのが明確な気がするのですが、あんなことになったのにさらっと流し過ぎやろ!と思ってモヤモヤしていたら、その当事者の方の感想動画の中でもそのシーンのことが出ていて、「やっぱり同じように思った人いたんだ」とちょっとうれしくなりました。

映画の出来、完成度としては、そこまでレベルは高くないけど、決して損はしないというか、観て良かったと思える映画でした。

 

ご紹介したトランスジェンダーの方の感想動画はこちら
ネタばれ全開なので、映画を観てから視聴した方がいいです。