河野大臣やらかす。
いやぁ~、河野防衛大臣の「女系天皇容認」発言で、色々なところのニュースでもにぎやかに取り上げられていましたね。
まぁ、河野さんて元々こういうことを言っていた人なので、驚きはないのですが、総理大臣になりたい人が女系天皇容認というのは、これはちょっとダメですね。
正確には、「悠仁様以降に男子がお生まれにならなかった時を考えて、女系天皇でもいいのではという議論はしても良いのではないか。」ということで、男系で維持できればそれに越したことはないとおっしゃっているので、安易に女系天皇でもいいんじゃないの?っておっしゃっている訳ではないです。(詳しくはブログでご確認ください)
これは多くの日本人もそう思っている人も多いのではないでしょうか。
でも、ダメです・・・女系天皇は。
天皇が天皇である唯一の条件
2000年以上の歴史の中で、即位されてきたすべての天皇には、ある共通点があります。
それは「父方の系譜をたどって行くと、初代の神武天皇に行きつく」つまり、初代の即位から、ずっと父系(男系)の系譜を守っているということ。それには男性である必要がありますから、天皇はおのずと男子となってきたわけです。女性の天皇も存在しましたが、それは例えば天皇の候補が多くて時の政権の思惑などでなかなか決まらなかったとか、次の天皇の年齢が幼くて天皇としての勤めを果たせない時などに父親が天皇であったり、天皇の家系だったりした女性が天皇に即位したということはありました。(女性・女系の違いは後述)
逆に言えば、天皇が天皇であるという条件は、父方の系譜を辿ると神武天皇に行きつくという、その1つしかないわけです。
父系を辿るとなったら、それは男性でしかあり得ないので、おのずから天皇は男性になるというだけです。
諸外国の王族のように、王族で何番目に生まれた人ということではなく(まぁ、こちらも元々は男子としていた国もありますけど)、万世一系(ばんせいいっけい)といって、途切れることなく続いた系譜を持つ人であるということ、また神話の時代からその系譜が守られてきたからこその国体(こくたい=国柄、国の根本を成すもの)であると言えるわけです。
ですから、この父方(男系)の系譜が守れなくなってしまったら、天皇が天皇である意味がなくなり、日本国の国柄がまったく違ったものになってしまうのです。
男が偉いから男性じゃなくてはダメですとか、女性を排除するんですか!なんて、そんな浅い話じゃないんですよ。2000年以上の国の在り方、歴史を守るか否かということですから。少なくとも女性は「生まれ」で皇族になる・ならないというのはないので、女性が排除されているということはいえません。今の雅子皇后陛下は外務省にお勤めのバリキャリだったじゃないですか。昔はなになに家のお嬢様とかそんな感じでしたけど、今は、時代が変わって一般人でも皇族との婚姻で皇族の身分になれるわけです。もちろん、ふさわしいお家柄みたいなのはあると思いますけど。
女性天皇と女系天皇・・・どう違うの?
例えば、憲法や法律はさておき、愛子内親王殿下が天皇になる資格があるかないかと言われれば、条件付きですが「あります」。
それは、愛子様のお父様が天皇、つまり今上陛下であり、まさしく「父方」が天皇だからです。歴代の女性天皇は、未婚や寡婦だったりとお世継ぎ問題に関係のない形での即位でした。父親が天皇であったり、天皇の血筋であったとしても、女性天皇がどなたかと結婚してお子様が生まれた場合、「父系の系譜」を辿っても、神武天皇とはまったく関係なくなってしまうので、お母様が天皇、つまり「女系」になってしまい、天皇にはなれないため、そこで代が途絶えてしまうことになります。
だから、女性天皇はいましたが、女系天皇は存在しないのです。
愛子内親王殿下がいかに聡明で国民から愛されていたとしても、人気や人柄で天皇が引き継がれていくわけではないので、後のことを考えると、安定的な皇位継承に、例えば旧宮家から養子を迎えるとか、旧宮家の復活等の天皇の歴史・系譜を守れる方法を考えなければならないということです。
天下統一を目指した織田信長も、約300年続く江戸幕府を開いた家康も、強大な権力を手にしてもなお、天皇という存在を亡き者にしようとはしませんでした。
家康の権力をもってすれば、天皇家を亡ぼすことはできたかも知れません。
でも、しませんでした。
それだけ天皇というのは別格の存在なのです。
時代が変わったから、別に女性でもいいんじゃないの?なんてジェンダーな観点で見るのもおかしいし、まったく旧宮家の方々に父系の血筋がなくなっているわけでもないのに、安易に2000年以上の歴史を変えてしまうという方がよほど国というものを考えていないのではないでしょうか。
河野防衛大臣の発言やブログの中で、「なにそれ?」とひっかかったところがあるのですが、関連事項として別に書こうと思います。
父系(男系)を守るということは、男尊女卑でもなんでもない、この国の在り方を根本から変えることになるので、まずは父系を維持できる可能性を探っていくことが大切であるというのが、この記事の主旨です。