大学講師のファン・デウ(パク・ヨンウ)は、賢くて優しくて、容姿もまぁ、人並み。
だけど、彼には決定的な欠点がありました。
女性と恋愛することに対して体質的に拒否感を持っていて、30歳を過ぎた今でも恋愛を一度もしたことがない小心な男だったのです。
それまで、そんなことをなんとも思っていなかったのですが、自室のベッドを動かしている時にぎっくり腰になってしまい、そのことで「誰かに痛いところを触ってもらうだけでも良くなるのに、僕には誰もいない」と思ったら、急激に寂しくなり、真剣に恋愛がしたくなってしまいました。
ある日、同じマンションに引越しがあったらしく、そこへ大きな荷物を担いできたおじさんを中途半端に手伝ったことで、もともと悪かった腰をさらに痛めてしまい、挙句にそこの住人のちょっと美人の女性イ・ミナ(チェ・ガンヒ)からは引越し業者でもないのにと変な誤解をされてしまい散々な目に遭う。
女性に気軽に話しかけ、女性からも人気のある友人から「とにかく少しでも気があるなら話しかけろ」と言われ、ある日、変な人に間違われた日から偶然に何度か会った同じマンションの女性に「映画にでも」と決死の覚悟で誘いをかけるとあっさりOK。
舞い上がってデートをするデウだったが、実はその女性には大変な秘密があり・・・・。
いわゆる、コメディータッチのサスペンスなんですけど、サスペンスとしては、別にそれほどすぐれている映画でもありません。
韓国ではヒットしたみたいですが、日本での評価はあまり高くないようです。
でも、私は結構この映画が好きなんですけど、それはこのファン・デウが30年の孤独からいきなり恋人が出来て、それはもう見苦しいほどに舞い上がっていくのが面白くて、なのに相手の女性は実はとんでもない女で、それが段々明らかになっていくのですが、最後の最後まで一途に思い続けるこのデウが痛々しいほどなんですね。
なので、映画としての出来はどうかと言われても、サスペンス感も中途半端だし、そこまで良い出来でもないのですが、話の運びは面白いし、この男馬鹿だなぁ~から、なんだか気の毒になっていくところが面白いんです。
なんだか噛み合わない雰囲気満載の映画なので、暇つぶしには面白いですよ。
2006年公開
監督・脚本:ソン・ジェゴン(손재곤)
出演:パク・ヨンウ:ファン・デウ 大学講師
チェ・ガンヒ:イ・ミナ/イ・ミジャ(李美子)
チョ・ウンジ:ペク・チャンミ ミナのルームメイト
チョン・ギョンホ:ケドン チンピラ
イ・ヒド:ミン・ファンギ 弁護士
チョ・ヨンギュ:ソンシク テウの友人
ソヌ・ソン:チョンファ ソンシクの彼女 出版社
ただいま、Gyao!で配信中