日本独特の背中がゾワァってくる映画のひとつです。
最近、CGやら何やら、デジタル化しすぎて、日本のホラーが背景として持っている「地から這い出てくるような怖さ」が見られなくなり、Jホラーがアメリカあたりの視覚と音でしか怖がらせることができなくなりつつあることをとても寂しく思っています。
1995年の作品なので、確かに技術的なところは今の映像と比べると「何コレ?」的なところも満載ですし、いわゆる特撮的な部分は、ほとんどありません。
ラスト近くの恐怖シーンも、今だったら「恐怖」に?マークがつく感じです。
でも、私が多くのホラー映画ファンと同じようにこの映画が好きなのは、「えっ?なに?」というところから少しずつ少しずつ謎解き(謎と言えるほどでもないのですが)がされていって、最後に絡まった糸が・・・ってところでしょうか。
リングなどで有名ですが、中田秀夫監督のデビュー作になります。
視覚的な恐怖が好きな人には、ほとんど怖くもなく、面白くもない映画かも知れませんが、じんわりと怖がりたい方には、きっと面白い作品だと思います。
【ストーリー】
新人監督の村井俊男は、カメラテストの映像にまったく別な女優が写っていることに気がついた。
古いテレビ番組か何かのようだが、誰も知らない。
だが、村井は「子供の頃にこの映画を観た」と、自分の記憶にその映画の場面が残っていることに気づく。
その時から、撮影が進むにつれ、奇妙なことが起こり始めて・・・・。
監督:中田秀夫
出演:柳ユーレイほか