あじゃみんのブログ

美味しいものや、経営する雑貨店のこと、女性の心身の健康について、その他時事ネタなど好き勝手に書いているブログです。

祈りの幕が下りる時 映画編

さて、いよいよ映画のお話です。

今まで、加賀恭一郎シリーズの簡単な紹介をしてきましたが、全編を通してこの加賀恭一郎が「家族」というテーマの下に書かれたドラマの主人公ということがわかります。

大学卒業後になった教師を辞めて、嫌っている父親と同じ警察官という職業に就いた加賀ですが、持ち前の鋭い洞察力で次々と難事件を解決してきました。

 

シリーズの読みどころ(?)見どころは、この家族というテーマにサスペンスや事件が絡んでいるところですが、その作品それぞれに違った形の家族や親子関係などが出てきます。

 

この「祈りの幕が下りる時」は、その集大成というか、シリーズ最終章にふさわしく、ある殺人事件が加賀恭一郎の人生に深く絡んで進行していきます。

 

東京のとあるアパートで、女性の絞殺体が見つかります。

身元は判明するのですが、そのアパートの住人は行方不明で、殺された女性とその行方不明の人物がどういう関係があるのかがわかりません。

 

また、少し離れた河川敷で見つかった男の焼死体は、実は殺人であったことが判明します。刑事であり、加賀の従弟でもある松宮は「その焼死体はアパートの行方不明の住人では」と推理しますが、アパートの遺留品と焼死体のDNA鑑定を実施しても、関連性なしという結果に。

 

それ以前のお話しですが、加賀が幼い頃に家を出て行方が分からなかった母が仙台のある町で亡くなっていたことが分かります。

海の見える町で暮らしたかったという母は、流れ着いたこの町の海の見える部屋でひとり亡くなりました。

ある人物の伝で母親の死を知らされた加賀は、遺骨を持ち帰り、父をなじったのですが、この母の人生と今回の事件の関係者に接点があること、そして、自分の人生にも関係していることが徐々に明らかになります。

 

それぞれがどんな風に絡んでくるかは映画を観てのお楽しみ。

人は常に「幸せになりたい」と思って生きるわけですが、自分の希望とは裏腹な人生を歩むことを余儀なくされることもあります。

 

そんなささやかな幸せを望んだ人々と少しの歯車の狂いで一生を狂わされた人のお話に涙が出てしまいました。

 

実際、映画館の大画面で観る必要あるのかな?というストーリーではあるのですが、物語に入り込めるのでぜひ劇場で観て欲しいですね。

できれば、今までのドラマや映画も見て行かれるとより楽しめますし、本を読んでおくのもお勧めします。

 

ajamin-happy.hatenablog.com