あじゃみんのブログ

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祈りの幕が下りる時 ベースのお話編 その1

最近、水曜日はレディースデー♪な映画鑑賞が続いています。

 

オリエント急行殺人事件スターウォーズ、一週休んで今週は東野圭吾原作の「祈りの幕が下りる時」を観ました。

 

オリエント急行殺人事件も感想を書こうと思って、最初にネタバレのあらすじまで書いたのですが、全然書く気が起きなくて放置(笑)。

だって、正直言ってなんで評判が良いのかちっともわからないくらいだったんですよ。

まぁ、そのうち書きます(笑)

 

さて、今日はつい先日観た「祈りの幕が下りる時」のお話・・・をしようと思ったのですが、まだ観ていない方のためにこの映画(というか原作)の主人公・加賀恭一郎について、お話ししたいと思います。

本格推理小説を書く作家ではあるものの、東野圭吾さんの魅力って、やっぱり・・・まぁ、どの作家の作品もそうといえばそうですが、その作品の主人公や登場人物の描き方が素晴らしいことかなと思っています。

 

ガリレオシリーズみたいに、最初から「これってシリーズ化されるかも?」的な作品と違って、ドラマ新参者で有名になった加賀恭一郎の登場は、1986年発刊の「卒業」という、ある意味青春物といえる作品でした。

 

当時の加賀は大学生。

高校時代からの友人が亡くなったことがきっかけで、「自殺」とされたその死因に疑問を持った友人たちが真相はどうなのか?と探っていく中で、加賀は驚愕の真相にたどり着く・・・というストーリー。

加賀恭一郎の魅力は他の作品と同じですが、若いなりのエピソードも加えられていて、なかなか良い作品でした。

 

この加賀恭一郎シリーズは、起きる事件の他に加賀や加賀を取り巻く人々の物語が底辺にあるので、時系列で読んだ方がいいと思います。

 

卒業 (講談社文庫)

卒業 (講談社文庫)

 

ドラマ新参者では、もともと警視庁捜査一課に所属していた加賀が日本橋署の刑事として登場するのですが、なぜ警視庁で活躍していた刑事が所轄に来たのか・・・何かへまをやらかしたとかなんとか、色々な噂はありますが、難事件の真相を次々に暴くその鋭さは、捜査の相棒も目を見張ります。

 

gyao.yahoo.co.jp

この加賀の人生エピソードは、どのあたりで作られていったのかはわかりませんが、徐々にキャラクターの魅力が増す中で、加賀と父親の間の葛藤や、幼い頃に家を出た母親のことなど、少しずつ表に出てきます。

 

加賀恭一郎が登場する作品は、卒業の後は3年の月日が流れてからになります。

こちらも石原さとみさんがバレリーナ役で出演してドラマになりましたが、「眠りの森」。

有名なバレエ団の事務所で風間利之という男性が殺されます。

加害者はそのバレエ団に所属するダンサーの斎藤葉瑠子で、自分が事務所に来た時に「強盗犯」と遭遇してしまい、襲い掛かられてしまった葉瑠子は必死で抵抗して傍にあった花瓶を振り回し、気づくと男は倒れていたと証言しました。

 

その話が本当なら、正当防衛で間違いないかと思われた事件ですが、何をしてもその死んだ風間とこのバレエ団の接点が見つかりません。強盗だったにしても、なぜこんなところを選んだのか、バレエ団の事務所に金目の物があるとは思えない。捜査員は、この男とバレエ団の接点を徹底的に探りますが、出てきたのは1年前に買ったこのバレエ団の公演チケットただ1枚でした。

 

また、以前風間はニューヨークにいたことがあることがわかり、それと同じ時期にこのバレエ団員もニューヨークにいたことがわかりましたが、そこで葉留子が風間を殺す動機となった出来事があったという証拠もありません。そこに第二の殺人が起き、また第三の殺人未遂と、結局このバレエ団の関係者以外にその事件を起こせるとは思えない状況で、第一の殺人との関連も疑われることとなりました。

若き刑事、加賀恭一郎がある女性に注目し、悲しい真相に迫っていきます。

この小説の読みどころというのは、この一見冷徹な加賀の淡い恋心です。

登場人物であるバレリーナに恋をするのですが、なぜかその後でどうなったかはシリーズを通して知らされることはありません。なんか、ここは消化不良なんですよね。

ドラマでは、この加賀の切ない恋が、あまりきちんと描かれていなかったのが残念でした。

 

眠りの森 (講談社文庫)

眠りの森 (講談社文庫)

 

 

"新参者"加賀恭一郎「眠りの森」 [DVD]

 

 その2に続きます。