あじゃみんのブログ

美味しいものや、経営する雑貨店のこと、女性の心身の健康について、その他時事ネタなど好き勝手に書いているブログです。

B級映画とかB級テイスト映画とか その1

ひとつ前で紹介したSFソードキルという突っ込みどころ満載の映画を観て、いわゆるB級映画(またB級テイストの映画)って、好みだわーと実感しました。

ソードキルについては、あとで書くとして、まずはB級といえばアメリカだよねぇ・・・という話をしようと思います。
私が書くので紹介する映画は偏ってるかと思いますが・・・。

B級映画って定義が曖昧ですが、現在言われているB級映画は、アメリカ仕様の言葉で大雑把にいうと低予算で短期間に撮られた映画を指すと思います。

B級量産映画会社トロマ・エンターテインメントの悪魔の毒々モンスターなんて、思わず「最低」って言いたくなるようなおバカ映画とか、でも結構ハマって観ちゃうという好き嫌いがはっきりと分かれる映画が多いのもB級の特徴でしょうか。

バタリアン(原題:The Return of the Living Dead)なんていうゾンビ映画のパロディーもアホらしくて、これぞB級という映画だったと思います。

低予算かどうかは知りませんが、大好きなダリオ・アルジェント監督の魔女三部作とか、毎回観ている者にとっては、つじつま合わなくない?って突っ込みどころ満載ですが、独特の世界がそれをカバーして余りあると思います。

本当は先に作られたのに先に公開されたサスペリアの後の映画ということで日本では「サスペリア2(英語の題名はDeep Red)」として公開されたホラー映画は、なんとも物悲しい音楽との絡みが絶妙で、背中がゾクゾクした映画でした。

失敗作という人もいるみたいですが、全編に漂うなんともいえない暗い雰囲気とショッキングな赤が印象的な殺人シーンはホラー好きにはたまらない映画です。

低予算といえば、ブレア・ウィッチ・プロジェクト(製作費:6万USドル)とかCUBE(製作費:365,000カナダドル)とか割と最近のヒットとしてはこれくらいでしょうか。

もっとたくさんあると思いますが、どこからが低予算ではないのか基準が分からず(笑)

そうそう、新しいのでは、パラノーマル・アクティビティなんてのもありました。
あるサイトに低予算映画のヒットというのでスラムドッグ$ミリオネアが紹介されていましたが、製作費が1500万ドルだそうで、日本円だと80円計算して12億くらいだそうです。

12億の予算が低予算なら、普通の映画ってどんなんでしょうね。

昔から、低予算ながら個性的で面白くてヒットした映画も多いのですが、以前はアメリカにこのB級映画の2本立て(1本は前座的映画で、もう1本が本編と呼べるような映画)専用の「グラインドハウス」と呼ばれる映画館がありました。

いつしか廃れてしまったそうですが、この映画館へのオマージュとして作られた「デス・プルーフ」と「プラネット・テラー」という映画の2本立てを日比谷の映画館に観に行ったのを覚えています。

フィルムの傷や音声のノイズまで表現されていて、もう最高。

クエンティン・タランティーノが「デス・プルーフ」を撮り、ロバートロドリゲスが「プラネット・テラー」を撮りました。

デス・プルーフは、タラちゃんの真骨頂というか、これぞハチャメチャと呼べる映画ですが、カートラッセル演じるスタントマン・マイク(もう、名前からしてグー)がスタントに使うデス・プルーフ(耐死仕様)の愛車で女の子を引っ掛けてはぶっ殺してしまうという無茶ぶり。

とにかくその描写がすごくて、さすがタランティーノだと思ったところです。
スタントマン・マイクのサディストぶりも見事で、カートラッセルがハマってるんですよ。
このおっさん、こんな役やるのねって。

タランティーノファンなら、おっ!と思える映画のシーンなどを反映しているところもあるようで、ファンにはそういう楽しみかたもあったようです(私は別にファンではないので分かりませんでしたが)。

こうして、残忍なスタントマンマイクの餌食になった女性の惨殺死体を見ることになるのですが、しかし、それだけで終わらないのがタラちゃん映画の良いところで、悪いことはできないというか、続かないというか、数年後に別の女性に悪さをしたら、命まで取ることができなかったためにその女性から相当すごい復讐をされるという女のど根性を最後に見せてくれる映画です。

復讐する女性役の人は実際にスタントをされるそうで、その際のカースタントもかなり見どころがありましたし、一番最後のシーンなんて、映画館で拍手が巻き起こったくらいです。

まさにどうでも良さ満開で、前半はストーリーとは一切関係ない女の子3人が延々としゃべり続けるというシーンがあるのですが「いつまでやっとんねん」という気分にさせられちょっとうんざり。

これが元祖タランティーノ映画の持ち味と言われても、なんだかなぁ~という感じなのですが、その後の「ゲッ!」と言いたくなるくらいの展開でそんな気分もどこへやら。
観終わった時の爽快感は、思い出しても鳥肌が立ちます。

でもこれ相当好き嫌いの分かれる映画だと思うので、「あじゃみんが書いてるから観てみるか」って観て、つまらないと思っても文句言うのはやめてくださいね。

そんなにファンというわけでもなく、映画全部を観ているわけでもないのですが、私がタラちゃんに注目したのは、まだあまり有名ではなかったジョージ・クルーニーと役者として共演した1996年の「フロム ダスク ティル ドーン(原題: From Dusk Till Dawn)」という映画で、タランティーノはこの作品で脚本を書いていました。

監督はロバートロドリゲスなので、スピード感あふれる展開の早い映画です。
最初は極悪人の兄弟(タラ&ジョージ)が逃亡先のメキシコで組織の使者と落ち合う予定のナイトクラブ「ティッティー・ツイスター」に到着して一夜を過ごすことになるという話なのに、ナイトクラブに入ってからはなぜか「そこに住む吸血鬼と対決」するというホラー映画になっていきます。

映画のタイトルは「夕暮れから夜明けまで」という意味ですが、まさにこの極悪ブラザーズふたりと吸血鬼との一晩の死闘を描いた作品です。

オンタイムではなく、DVDで観たのですが、なんじゃこりゃという展開に結構ハマりました。
ここまでアホらしく面白い映画を撮れるっていいなぁ~と(撮ったのはロドリゲスだけど)思って観た次第です。

そう考えるとKill Billなんて大作ですけど、ハチャメチャテイストは健在でも綺麗に撮りすぎている気がして、私としてはあまりポイントは高くないです。

長くなったのでつづく。