私がすっかり元気になって、もう病気や病院ネタも出ないわってなったのに、同い年の上司Nさんは、先週あたりから原因不明の頭痛に悩まされ始めていました。
とうとう耐え切れないと、昨日は午後から病院に行ってきたのですが、脳腫瘍等ではないのは分かったものの、MRI検査で何かが写っているのがわかり、この病院では分からないからというので、紹介状を書いてもらい、MRIのデータを持って今日ある大きな病院に行ってきたのです。
お昼前くらいにメールで「今終わったからこれから行きます。収穫なしでがっかりなんですけど」って送ってきたので、分からなかったのかとちょっと心配していたんです。
ランチで話すというので、到着を待って30代のLちゃんも一緒に3人でランチに行きました。
「収穫ないって分からなかったんですか?」
そう聞く私にNさんは鼻を膨らませていいました。
「それがさ、せっかく紹介状まで貰って大きな病院に行ったのに、診察室に入ったら、えぇ?なにこの人?って感じの若い医者で、MRIの画像を画面に映してマウスをくるくるやってるのに、影とか見えているところを過ぎちゃうから、私が慌てて“先生、今のところです”って教えてあげたのよ!」
「なんじゃそりゃ」
「でね、それを見て“あ~”って言っただけで、結局全然分からないみたいで、“耳を見せてもらっていいですか?”って、両耳の中を診たりして、結局“耳はなんともないみたいですね”だって」
「なんでそんな人が診察しているわけ、そんな大きな病院で」
「そう思うでしょ?私もそう思って、何やってんだろう?ってなってたらさ、“実は僕、今日だけ来てる臨時担当なんですよ”って言いだして、いつもいる先生は今日は手術日でいないんだって!」
「それにしても代わりがそれってひどくないですか」
「酷いよねぇ~!ふん!」
結局、何一つ分からずじまいで、また別の日に受診することになったのだとか。
「頭にくるのはさ、そんな状態で私が画像のおかしいところを教えてあげたのに、画像診断料とか3800円もついてたんだから!!」
「え~!!Nさん、それ払ったんですか?」
そう聞くLちゃんと私にNさんは、「だって、自動支払機で払っちゃったんだもん」と口を尖がらせて言いました。
「そういう時は窓口に行って文句言わないとダメですよ」
から揚げを食べながら、Lちゃんが、きっぱり言いました。
「反省してまーす」
Nさんは、カキフライを食べながら答えました。