あじゃみんのブログ

美味しいものや、経営する雑貨店のこと、女性の心身の健康について、その他時事ネタなど好き勝手に書いているブログです。

不肖・宮嶋 南極観測隊ニ同行ス

ただいま読書中の話。

映画・フライト鑑賞の後、渋谷センター街にあるBOOK・OFFに行きました。
出かけた時になんとなく本屋に行くのが習慣になっているので、まだ9時だし「ちょいと大きめのBOOK・OFFあったな」というのと、そういえば映画で観た「日本沈没」とか「日本以外全部沈没」とか、再度読んでみたいなと、もし売っていたら買ってしまおうかという思惑もあってのことでした。

残念ながら、小松左京筒井康隆両名の棚には、欲しい本はまったくなかったので、何かあればと105円コーナーに行って物色することにしました。

同じような汚れ具合だけど、結構105円になっている本は多いので、まずはこっちを探してからというのが本来の攻め方だと思っていますが、105円の棚はだいたい店の奥に配置されているので、今回は逆を行った次第です。

こちらの棚にも目当ての本はなかったのですが、ぶらぶら歩いていたら、なんと見つけてしまいましたよ、読みたかった本を!
報道カメラマン、宮嶋茂樹氏著「不肖・宮嶋 南極観測隊ニ同行ス」がそれで、南極観測隊の西村隊員が書かれた著書「面白南極料理人」を読んだ時、「同行の宮嶋カメラマンが書いた大嘘に隊員から告訴してやるの声多数」なんて書かれていたから、いったいどんな切り口で書いてあるのかと、ちょっと興味があったんですよね。

宮嶋さんが書いた文章では、「真剣に任務を遂行している隊員が女装好きで、大酒飲み。おまけにむさ苦しくて小汚い」ことになっているということで、西村隊員は、えらくおカンムリの様子だったので、いったい何をどんな風に書いたんだろうと思って気にはしていたんです。

この本、1998年に出版され、宮嶋氏は当時まだ30代という若さ。
書かれている内容も、確かに男性目線でお下品な表現も多く、ちょっと・・・となるところが多々あります。
でも、視点が違うと思って読めば、それほど酷いとも思えず、西村隊員ほかの「自分はこんなじゃない」というのは、なるほど人に書かれたら嫌なのかもということだと分かります。

少なくとも、悪く書こうとして書いているわけではないので、その点で不快になることはありません。
この手の本は「デフォルメ」が命ですから、これに怒っていたら、取材は受けない方がいい。
でもまぁ、私がもし何か取材の対象になるようなことをしていて、こんな感じで終始書かれたら、そりゃー嫌だよねとわが身として見れば怒るのも分かります。

とはいえ、読み始めたので、これはこれでありとして読み進めることにします。

なんとかして憧れの地南極に行きたいと奮闘するところから始まり、ダメかと思われた矢先に同行が許可されるのですが、送り出す編集部のデスクが「南極の消印ハガキを売って金儲けだ」には笑いました。
宮嶋氏を派遣する雑誌者のデスクが「ハガキをいっぱい持って行け」というのですが、それは南極(正確には「しらせ」と「昭和基地」の臨時郵便局)から出した両所の消印付ハガキが高く売れるから、あっちから出せというのが命令のひとつなんです。

マニアには垂涎の的なんだそうな。

さて、今宮嶋氏はやっと気象観測船「しらせ」に乗って旅立ったばかり。
船の上から氷山を見て、編集部に「ヒョウザンミユ一二〇八」と電報を打ったところまで進みました。

もちろんこれは、ニイタカヤマノボレを意識したと書いてありますが、ほんまかいな。

その他、「なにがなんでもゲットしたい」レア物発見の話や、徹底したゴミの分別話など、なるほどと思うようなことがたくさん書いてあって、まさにこんなことは隊員にしてみればスルーする内容ですが、さすがにオブザーバーとして参加したカメラマン、「これ」と思って書くことが違います。

これから本格的な南極調査隊同行記が始まるはず・・・ですが、さて、いったいどうなりますやら。