あじゃみんのブログ

美味しいものや、経営する雑貨店のこと、女性の心身の健康について、その他時事ネタなど好き勝手に書いているブログです。

ロング・ロスト・フレンド@下北沢本多劇場

2月も終わりの昨日、下北沢本多劇場西荻の会「ロング・ロスト・フレンド」を観てきました。

西荻の会というのは、今回主演の伊東四朗さんや佐藤B作さんらが西荻エリアで飲み会をする時の会の名前だとか。

その会がきっかけで、「芝居をしよう!」ということになったらしく、今回なんとこの豪華キャストでゆる~い感じのコメディーが出来上がりました。

伊東四朗さんファンの私は、実は中身も分からずにチケットを衝動買いしたため、「どうせなら分からないで行こう」と一切あらすじのような文章は見ないようにして、まったく内容を知らないまま観劇したのでした。

満席だったので、遅くなってからぴあでチケットが残っていたのが奇跡でした。

【ストーリー】

舞台は、どこかの事務所兼応接間のような部屋。

着物姿の伊東さんがソファに座っているところから芝居は始まりました。

随分と仰々しい着物姿かと思ったら、あめくみちこさんがこれまた綺麗なドレス姿で現れて、「パーティー?」と思わせます。

パーティーはパーティーなのですが、それよりなにより、この部屋では伊東さん演じる松山会長(のちになんの会長だか分かります)があめくさん演じる藍子をくどいているのです。

「ええええええ」

いくらなんでも、歳が・・・。
という、ちょっとあり得ない話から始まって、「どういう展開に?」なんて思っていたら、どうやらそこは「老人ホーム」で、しかも、「極道の入居専門」だということが分かってきます。

つまり、老人になったやくざを受け入れる介護施設なんです。

松山は極道の親分で、行き場のない「極道の年寄り」を一手に引き受けて老後の面倒を看るというホームを作ったのでした。

ただ一人、極道とは対極を成す、角野卓造さん演じる元警察OBの佐々木も「俺とお前の仲」という松山との縁で入居していました。

極道が主役とはいえ、ほのぼのとした雰囲気で話は進んでいくのですが、この佐々木さんが「昔馴染みの黒崎を入居させてやってくれ」と頼んできてから事態は一変します。

この黒崎(佐藤B作)という男は、松山のある秘密を知っていると同時に、あることから松山を心底憎んでいる男で、そんな男を入居させるなどとんでもないと断るのですが、「黒崎は脳卒中で記憶がなく人格まで変わった」と頼み込む佐々木を無碍にもできず・・・一応会ってみることに。

松山は嫌ぁ~な予感を胸に抱えながら黒崎を迎えるのですが、その予感は当たって・・・。

【感想】

さすがに飲み友達(笑)の集まりだけあって、皆さん息もぴったりで、若手ふたりはともかくも、その他出演者はベテラン揃いで演技についてはまったく心配なく落ち着いて見ていられました。
伊東さんの「味」も、随所で発揮されていて、笑いが絶えない舞台でした。

そう大きな出来事が起きるわけでもなく、ストーリー自体は平凡(やくざって設定は平凡じゃないけど)な感じでしたが、役者さんそれぞれが嫌味なく見せ場を作っていたので、観終った後はなんだかさわやかな気分になれました。

佐藤B作さんとあめくみちこさん夫妻の共演も、きっと「西荻の会」だからなんでしょうね。

さすがに絡みはほとんどなかったのですが、皆さんが役にぴたりとハマっていたからか、特に違和感もなく、ひたすら楽しめた舞台でした。

大きな感動、大きな笑い・・・はないけれど、ちょっと非日常で楽しいことがあればいいなという気分にぴったりのお芝居でした。

いえ、そう言いつつも大声で笑ってましたけど(汗)

松金よね子さんの「極道の妻」ぶりもなかなか良かったです。

コメディーが得意な方々だからか、楽しんで観ていたらあっという間の2時間・・・終演という感じでした。

終わってから挨拶があったのですが、マチネだけの日に「打ち上げやっちゃいました」という伊東さんのひとことに笑いました。

「トシだから、9時に終わってからじゃあね」

だって。

( ´艸`)プププ

3月6日まで上演中(チケットの有無は不明)

Long01
西荻の会「ロング・ロスト・フレンド」

【スタッフ】作・演出=G2
【キャスト】伊東四朗角野卓造/佐藤B作/松金よね子
      市川勇/あめくみちこ窪塚俊介岩佐真悠子