随分前に封切されて、随分前に観た映画なのですが、なかなか紹介できずにいました。
ウディ・アレンて、もう70代後半なんですね。
年1本作品を発表し続けているとのことなのですが、ここ最近は、ヨーロッパを舞台に小洒落たコメディを作っていて、往年のファンとしては「なんか、ぬるい」って感じで、決してつまらないわけでもないのですが、スカーレット・ヨハンソン使ってればいいってもんじゃないよって突っ込みを入れたい作品ばかりでした。
アレンの映画の醍醐味は、痛い人たちを描きながらも、最後は胸に突き刺さるようなオチがあるところです。
このところそんなアレンの鋭さは影をひそめ、なんだかお洒落さばかりな(でもないのですが)印象があって、このブルージャスミンもどうなのかなぁ~と期待半分でした。
しかし、皆さん。
Allen is back!
コメディのように見えながらも、女性の揺れ動く心理を描き、最後の最後で「やってくれました」というオチが戻っていました。
最近の映画からアレンの映画を見始めた人は、ちょっと面喰うかあまりよく分からないかもしれませんが、セレブから一転してほとんど無一文になったジャスミンがなぜそんなことになってしまったのか、あまりのことに茫然って感じると思います。
女って、愛の前には愚かな生き物なのですよ。
あらすじ
ジャスミン(ケイト・ブランシェット)は夫ハル(アレック・ボールドウィン)とニューヨークでぜいたくな生活を送っていたが、ある日全てを失い、サンフランシスコに暮らす妹ジンジャー(サリー・ホーキンス)のアパートに身を寄せる。過去のセレブ生活にとらわれ、神経をすり減らしていたジャスミンだったが、ある日お金持ちの独身男性ドワイト(ピーター・サースガード)と出会い、自分の身の上について嘘をついてしまう。
ブルージャスミン (2013)
原題:BLUE JASMINE
監督・脚本:ウディ・アレン
【キャスト】
ケイト・ブランシェット:ジャスミン
アレック・ボールドウィン:ハル
ルイス・C・K:アル
ボビー・カナヴェイル:チリ
アンドリュー・ダイス・クレイ:オーギー
サリー・ホーキンス:ジンジャー