あじゃみんのブログ

美味しいものや、経営する雑貨店のこと、女性の心身の健康について、その他時事ネタなど好き勝手に書いているブログです。

更年期以降の女性の体と性を語る 最終回

はじめに

2024年の50~79歳の既婚男女600名を対象にした調査によると、仲良し夫婦の鍵は「会話時間」と「一緒にいる時間」。仲の良い夫婦は不仲夫婦の2.6倍も会話が多いという結果でした。一方で、離婚を考えたことがある人の割合は男性より女性の方が高く、各年代で50%を超えています。面白いのは、男性は年代があがると減る傾向があるのに対し、女性はほとんど変わらないという点ですね。

自由回答では「生活に協力しない」「気持ちが通じない」といった声が目立ち、長年のすれ違いが関係悪化の原因になっていることがわかります。退職や子育ての終了で夫婦ふたりの時間が増える一方、日頃からコミュニケーションを取っていなければ、関係修復は難しいのかもしれません。

亭主元気で留守がいい・・・なんて言っていたのに急に四六時中自宅にいて、積極的に家事でもやってくれるならいいのですが、何もしないでゴロゴロされたら、100年の恋が冷めるどころか、顔も見たくなくなりますよ。

つい不満をぶつけて喧嘩になり、夫婦仲が冷えるなんてことになりかねません。

つまり、更年期以降の夫婦やカップルにとって、日頃のコミュニケーション不足が大きな親密さを増すための壁になっていることが見えてきます。

立ちはだかる壁

別れたいカップルは別として、できれば仲良くしたい、会話や旅行、そしてできればセックスも楽しみたいというカップルにとって、実際にどんなことが壁になっているのでしょうか。

  • 身体的な壁:性交痛、潤滑不足、男性側のEDや体力低下。
  • 心理的な壁:恥ずかしさ、年齢による自己否定、プライド。
  • 社会的な壁:偏見や「もう年だから」という決めつけ、再婚を希望しても子供からの反対で断念など。

この3つの壁のうち、どれかひとつというより、複合的な要素が絡み合って分厚い壁を作っているのです。男女とも今まで自分たちを支えてきたホルモンの低下によって、体力の衰えや現実的な身体の変化で“したくてもできない”という場合、「こんな歳でそんなことしなくてもいいじゃないか」と、お互いに興味がないふりをし出すなど、見栄や変なプライドが解決の邪魔をする傾向があります。

また、配偶者が死去したり、離婚したりした場合、新しいパートナーと正式に結婚したいと思っても、子供が小さい場合は「親を取られてしまう」など子供らしい理由ですが、成人した子供の場合でも反対されることが多いようです。公的な統計は出ていませんが、複数の研究によれば、“実家がなくなる不安”や“亡くなった親を忘れて欲しくない”など大人になったからといって、子供の側の心理としては理解できる理由があります。さらに財産がある場合は“相続の問題”が絡むため、成人しているからこそ血のつながりのない人に財産を奪われたくないという理由で反対する人もいるようです。

身体的な壁は解決できる

ここは男女ともに重要なことですので、それぞれの”身体的な壁”について書いていきます。

身体的に不具合が生じた場合は、男女ともに病院に行き、医師に相談するのが最も早く、そして確実な解決方法です。

女性の不具合

更年期以降の女性には、エストロゲンの低下によって膣の粘膜が乾燥・萎縮し、潤滑不足や性交痛を引き起こすことが多くなります。
膣の弾力が失われることで感覚が鈍くなり、満足度が下がることもあります。

また、骨盤底筋の弱まりによって尿漏れや頻尿が増え、体力や筋力の低下も重なって「避けたい」という気持ちにつながりやすくなります。

男性の不具合

一方、男性の場合はテストステロンの減少が中心となり、ED(勃起不全)や性欲の低下が顕著になります。

射精障害や中折れといったトラブルも増え、体力や筋力の衰えによって性交そのものが負担に感じられることもあります。
さらに、動脈硬化や糖尿病など生活習慣病が血流や神経に影響し、性機能の低下を加速させることも少なくありません。

こうした男女の身体的な不具合は、それぞれ単独で現れるだけでなく、心理的な壁と密接に絡み合い、関係性に影響を与えます。
女性は痛みや不快感から「もう無理」と自己否定に陥りやすく、男性は「失敗したらどうしよう」という不安やプライドの傷つきから避けるようになるのです。
しかし、これらの変化は「年齢だから仕方ない」と諦める必要はありません。

潤滑剤や保湿ジェル、ホルモン補充療法、骨盤底筋トレーニングなど女性側のケアもあれば、男性側には食べ物や軽い運動などでの生活習慣の改善や医師によるED治療薬の処方、ホルモン補充療法といった選択肢があります。

医療的なケアや小さな努力によって改善できるケースは多く、工夫と相談次第で生活の質(QOL)を高めることが可能なのです。

補足:非正規ルートは超危険

非正規ルートでED薬を購入することは非常に危険です。
ファイザー社の調査によれば、Webで販売されているバイアグラの約6割偽物だったという結果が出ています。
効果がないだけでなく、強い副作用や健康被害を引き起こす事例も報告されています。
改善したくて買ったのに偽物を掴まされて却って悪化するのは本末転倒。
恥ずかしい気持ちは理解できますが、必ず病院に行って医師に相談しましょう。

終わりに

更年期以降の体と性は、衰えではなく再発見のタイミングです。
壁を越えた先には、これまでとは違う形の親密さと楽しみが待っています。
悩みも含めて楽しむことこそ、この世代ならではの愛のかたちなのかもしれません。

 

※シリーズ全般を通して調査結果などを基に書いています。すべての方に当てはまる内容でないことはご了承ください。

 

参考サイト一覧

日本ABC協会発行社レポート【夫婦関係に関する調査 2024】
https://www.halmek-holdings.co.jp/news/insights/2024/zzig906nnuew/

内閣府 男女共同参画局「結婚と家族をめぐる基礎データ」
https://www.gender.go.jp/research/kenkyu/kazoku/index.html
野沢慎司『離婚・再婚後の家族のかたちと子どもの育ち』
https://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2005/07/pdf/046-057.pdf
note「何歳になっても子供が再婚を反対する理由」
https://note.com/
GOETHE MEN'S CLINIC「ED(勃起不全)とは」
https://goethe.clinic/ed/ed/about_ed/
Wikipedia「ED」
https://ja.wikipedia.org/wiki/ED
厚生労働省「医薬品の個人輸入に関する注意喚起」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000066584.html
ファイザー社「偽造医薬品に関する調査」
https://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/news/2012/2012_07.html