現実問題、どうなってますか?
これまで、更年期世代の心身の変化を男女ともに見てきましたが、このエントリーはあくまで“女性目線”です。 ここからは、更年期以降の女性の心身の変化に伴う性の問題をさらに深掘りしていこうと思います。 ただ、個人差という壁があるため、あくまで一般的な例として読んでいただき、もし少しでも当てはまって参考になるところがあれば嬉しいです。
更年期世代の日本人女性で、夫やパートナーとのセックスを“楽しめている”人はどのくらいいるのでしょうか。 2025年に50〜69歳の女性600人を対象にした調査では、セックスレスの夫婦が85.2%。定期的に関係を持っているカップルはわずか14.8%に過ぎませんでした。 「もうしたくないのに~」という悲痛なお悩みがどうとかいう以前に、これほど多くの人がセックスレスだという現実には驚かされます。 さらに同じ調査では、既婚女性の7割が「夫に恋愛感情を持っていない」と回答し、3割の女性が他に恋愛や性的関係を持つ相手がいると答えています(出典:nemlis調査)。
文化が織りなす背景
これは想像ですが、この結果には東アジア特有の文化的背景も関係しているのかもしれません。
昔、出張で日本に来ていた韓国人男性(50代くらい)が「男女は恋愛から結婚を経て子供ができたら、男女ではなく家族になる」と話していたのが印象的でした。つまり、相手を異性としてではなく“家族”として見るようになるという意味です。私は当時まだ若く、「そんなものかな」と聞き流していましたが、今思えば文化的な視点として興味深いものでした。
日本でも同じことが言えるのではないでしょうか。 例えば、夫婦に子供がいる場合、妻を「ママ」や「お母さん」、夫を「パパ」や「お父さん」と呼ぶのは欧米では見られない文化です。
ドラマなどで「私はあなたのお母さんじゃないのよ!」と女性が訴える場面がありますが、実際には「女性として見て欲しい」という思いを抱えている人が多いのかもしれません。
恋愛感情の薄れ
また、男女ともに相手に気を使って身だしなみに気を遣うかどうかは、かなり個人差があります。 お互いを異性として意識する割合も、年齢を重ねるにつれて低くなっていくのかもしれません。
現在はだいぶ変わってきたようですが、子育て世代ではまだまだ女性の負担が大きく、なりふり構っていられないというのが本音でしょう。 けれど子育てもほとんど終わり、孫がいるような年齢になると、更年期の女性が身だしなみに気を遣うかどうかは本当に人それぞれだと思います。
年齢に合った装いは大切ですが、顔が老けてくるのにグレーや黒の服ばかり着て、自分から「おばあちゃん」になる人も多い気がします。 服を売るお店にも高齢の方向けと思われるコーナーだと正直「なにこのダサい服」というのがいくつも掛かっています。 高齢になって、ピンクのフリフリしたものを着る・・・というのはさすがにどうかと思いますが、沈んだ暗い色の服ばかり着るのもどうなのかと思います。
若い頃、仕事で一緒になった女性が「母は父の帰宅時間になると『パパが帰ってくるわ』と言って身だしなみを整え、口紅をひいていた」と話していて、自分もそういう女性でいたいと語っていたのが印象的でした。
一方で、別の友人からは「知り合った綺麗な女性が、以前太っていた頃に旦那さんから『お前としてると萎える』と言われてショックを受け、ダイエットした」という話を聞きました。そんな酷い言い方をする人がいることに驚きましたし、傷つきながらも努力したその女性に対して『すごいな』と思う一方で、なんとも嫌な感覚が胸に残りました。
最後に
異性を「家族として見る」文化は、日常の行動パターンにも表れているように思います。 欧米の旅行者は基本的に男女のカップルで行動することが多く、家族旅行も多いのですが、友達同士で旅行する人は少ない印象があります。
一方、東アジアでは家族で旅行する人も多いけど、男性グループ、女性グループで旅行するのが当たり前のように見えます。 日本に旅行に来ている人たちも、グループでなくても女性同士、男性同士の友人で行動するケースが多い印象です。
私自身も温泉に行くときはいつも女性の友達と一緒で、「男と旅行して楽しいのか?」と感じていたくらいです。 実際に旅行しても、たいして楽しくないと思ったことの方が多かったですね。 旅行は気の置けない友達と気軽に行くか1人の方が断然楽しいと思ってしまうのです。
とまぁ、こうした文化的な背景が、心理的にも性のあり方に影響しているのかもしれません。
※シリーズ全般を通して調査結果などを基に書いています。すべての方に当てはまる内容でないことはご了承ください。