日本も政治が変わろうとしている最中ではありますが、海の向こうでは本当におそロシアなことが行われていたようです。
2016年のアメリカ大統領選挙
2016年の大統領選挙といえば、ドナルド・トランプ対ヒラリー・クリントンで、結果は皆さんご存じの通りドナルド・トランプが勝利したのですが、その時にロシアがこの選挙に介入し、ドナルド・トランプが有利になるよう働きかけたとされています。
ロシアの選挙介入疑惑は、米情報機関やモラー特別検察官の調査で広く認定されています。この映画は、NSA(米国家安全保障局)の契約職員として働いていたリアリティ・ウィナーがNSAの機密文書を印刷してメディアに送付し、国家防衛情報の収集・送信・紛失に関する法律(18 U.S. Code § 793(e))違反で逮捕、起訴された、逮捕時の録音を文字起こししたものを基にリアリティ・ウィナーとFBI捜査官のやり取りを忠実に再現した映画です。
ロシアはなぜ選挙に介入したのか
これは、対ロシア政策をやわらげたいという狙いが第1にありました。
ヒラリーは、対ロシアの強硬な姿勢を崩しておらず、プーチン大統領と協力できると言ったトランプを勝たせることで、自国に対するアメリカの対ロ政策を緩和できると考えたと言われています。
一方でロシアは反トランプ運動にも加担していたとされ、アメリカの分断を図る意図もあったようです。またこのようなことを試みることによって、大統領選挙を情報戦の実験場に使ったとの見方もありました。
映画としてのリアリティ
この映画は、リアリティの自宅でFBI捜査官が録音していた音声を一言一句そのまま再現しているため、現実の出来事を追っていることもあって、最初は何を調べているのかさっぱりわかりません。
買い物帰りのリアリティ・ウィナーを自宅前で待っていたFBIが「我々は令状を持っている」と言って、部屋の中を調べることに同意させます。
任意だといいながら、有無をいわさぬ雰囲気はさすがFBIって感じですが、ほとんどが1人の捜査官とリアリティとの会話で進んでいくだけなので、前半はいったいこのFBIの人たちは何を調べているんだろう・・・となって、?なまま進んでいくのですが、笑顔で話す内容を聞いていると「あれ、なんかこの人結構大変なことしちゃったんちゃう?」なことが分かってきて、徐々に会話に引き込まれていきます。
リアリティの仕事はなにかというところも分かってきて、NSAの契約社員で日々翻訳の仕事をしていることがわかってきます。
そしてどうやらリアリティは本来してはいけない書類の持ち出しをしたことがあるということから、「もしかして」と観ている方もだんだんわかってきます。
にこやかに話す捜査官ですが、徐々にリアリティを追い込んで自白するところまで持って行く手法はさすがでした。
なぜ録音を再現できたのかというと、リアリティの裁判で証拠として提出され公開されたものだったからです。
ただ、ところどころ非開示の部分が無音になるところがあり、演出としてはリアリティが画面から消えるという表現がされていました。
個人的には、別にいらない演出だったとは思います。
この手の映画は観る人を選ぶ傾向がありますが、ドキュメンタリーのごとくリアルな内容なので、その手の映画が好きな人はぜひ観てください。
リアリティ(2023)
原題:Reality
監督:ティナ・サッター
脚本:ティナ・サッター ジェームズ・ポール・ダラス
出演:シドニー・スウィーニー(リアリティ・ウィナー)
ジョッシュ・ハミルトン(ギャリック特別捜査官)
マーチャント・デイビス(テイラー特別捜査官)
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