2014年6月28日(土)
◎命の番号
なんとなくお腹の辺りがじわりと痛いので、変だなぁ~と思いつつも、もともと胃痛持ちの私には「いつものやつか」というくらいの認識だった。
ただ、最近はこの胃痛が「背中全体まで痛い」という時があり、明らかに違うなぁ~と思っていたのだが、近くの診療所で胃薬を貰って飲んだら治まっていたので、あまり気にしていなかった。
しかし、痛みはじわじわと増してきて、23時ころにとうとう体全体に鈍い痛みが広がって、冷や汗が出る始末。
医者の薬もなく、市販の漢方胃腸薬しかなかったので、とりあえず飲んでみたものの、まったく効く様子もない。
痛い・・・・。
とりあえず何があってもいいようにシャワーを浴びて体を綺麗にしておこうと風呂場に直行。
お腹を温めると一時的に痛みが和らいだ。
時刻は変わって、翌29日(日)夜中になった。
シャワーを浴びて髪を乾かし、必死の体でベッドに戻ったものの、あまりの痛みに「これは、もうダメだ」と覚悟を決めた。
覚悟というのは、救急車を呼ぶということだ。
ちょっとした軽い病気で近所のなんとかクリニックに行くことはあっても、救急車を呼ぶのは初めてで、タクシーで行けないんですか?とか言われたらどうしようとドキドキでした。
めったに使わない自宅の電話機の受話器を取り、1・1・9とプッシュ。
トゥルル・・・
「はい。119番ですが、火事ですかぁ~?救急車ですかぁ~?」
甲高い女性の声が耳元から聞こえた。
「あの、救急車をお願いしたいのですが」
119「どうしました?」
あ「胃が痛くて、背中まで痛くなって我慢ができません」
119「お名前と住所を教えてください」
あ「あじゃみんです。住所は・・・・」
119「今お話しされている電話番号を教えてください」
あ「XXX-XXX-XXXXです」
119「救急車向かいますので、そのままお待ちください」
以前ニュースを見て不安に思っていた「自分でタクシーを呼べ」とは言われなかったので、一安心。
がしかし、胃薬を探し回ってそこらじゅうを引っ掻き回してちらかり放題のこの部屋に救急隊が入ってくるのも困る。
力を振り絞って、1階まで下りることにした。
この時点では、まさか入院させられることになるとは一ミリも思っていないのんきな私だった。
いつも持っているなんでも入っているバッグを斜め掛けにして、気力を振り絞って1階に下りて行き、救急車の到着を待った。
「そういえば、財布にお金が入ってない」
とりあえず保険証は持ってるし、お金なんて病院の近くのコンビニでもどこでも下せるからいいかと自分に言い聞かせ、座り込んで待っていた。
「・・・・しんどぉおおお」
もう、冷や汗がダラダラである。
ピーポーピーポーピーポー
( ̄▽ ̄) / 来た!
いつもはりるび「うるさいな」というサイレンの音もこの日ばかりは白馬の騎士現る!みたいな気分だった。
正面は狭すぎて止められないとわかったのか、裏手の少し広めの道路に止めたのが音でわかったので、なんとか歩いて行こうとしたら、マスクをした救急隊が「歩けますか?」と近づきながら聞いてきた。
返事はひとこと「はい」と、蚊の鳴くような声だった。
だって、痛いんだもん。
救急隊の中の台?に横になり、2人の救急隊にお世話になることになった(運転手は別みたい)
隊員1「はい、では血圧とか図らせてもらいますね」
あ「はい。(もう、なんでもしてください)」
隊員2「お名前を教えてください」
から始まって、年齢を聞かれ、痛くなった経緯とか細かく細かく質問責め。
痛いんだから、早く病院にとは思っても、隊員としては私の様子から一刻を争うという感じではないと踏んだのか、ゆっくりと時は流れて行った。
痛いのに。
痛いのに。
痛いのに。
こっちの苦しみとは関係なく、色々と質問された後で、どの病院に運べばいいのかということであたりを付け、「どこそこのなんとかという病院にかけてみます」と電話で救急搬送が可能かどうかを聞いてくれたが、当直の先生が形成外科医ということで症状からして無理というので断られた。
「えー、じゃぁ、次はXXXにかけてみようか」
独り言なのか分からないが、次に電話する病院を決めたようだ。
また最初から説明をし、内科の先生が別途対応中だが、それが待てるようならというので、大丈夫だと伝えた。
隊員2「大丈夫とのことですので、ではそちらに運ばせていただきます」
こうして、到着から10分ほど後、救急車はやっと走り出した。
ピーポーピーポーピーポー
感想。
救急車って、結構揺れるのね。