あじゃみんのブログ

美味しいものや、経営する雑貨店のこと、女性の心身の健康について、その他時事ネタなど好き勝手に書いているブログです。

ジュエリーこぼれ話

シルバーのペンダントトップのご紹介のところでも触れているのですが、私はずっとアクセサリーやジュエリーの制作はひっくるめて「彫金」と呼ぶのかと思っていたんです。

用語自体を教わることもなかったので、あまり違いについて考えたこともありませんでした。

先日、Masuokaさんと打ち合わせの際に色々お話しをして、Masuokaさんはガラスジュエリーの他に彫金でジュエリーを作られる方なので、AYUMIさんが扱っているジュエリーも含め、技術的な話をしたのですが、「それは彫金じゃないわよ」と言われて????となってしまいました。

昨日、お店の宣伝も兼ねて、知識習得を目的に短期間通ったジュエリー教室に遊びに行き、先生に色々質問してきたのですが、その時に先に書いたような彫金とジュエリーメイキングの違いを教えていただきました。

おかしかったのは、「彫金」というのは、金の文字は使われていますが、素材を直接変形させたりして作業するため、柔らかく扱いやすい「純銀」が使われるのだそうで、ワックスを使って成型し、鋳造と磨きで仕上げるものとは根本的に違うという話から、

「まぁ、彫金でもプラチナやゴールドを使う人もいないではないけど、直接切ったり叩いたり削ったりするから、必ず粉が出て落ちるでしょ?そうなると“お金”が粉になって落ちていくのと同じなんですよ!」

と言われ、みんなで大笑いしました。

 

確かに、売却するのでもプラチナは1g4,000円超、18Kでも2,800円から3,000円という金額ですから、それが粉になって下に落ちるなんて(もちろん、その粉はためておくそうですが)、あんまり笑えないですね。

教えてくださった先生も彫金は当然やったことがあり、その粉は今でも取ってあるそうです。

「でも、少なすぎてなんにもできないのよー」と笑っていましたが。

お金を捨てるようなものなので、捨てられないのだとか(笑)

もうひとつ、興味深いお話は「職人」と「デザイナー」の考え方の違い。

ジュエリーを作る「職人さん」たちは、作業の一部分だけを専門に請け負う方もいれば、成型等も自分でやられるデザイナー兼・・・という方もいらっしゃいます。

高級ジュエリーショップなどで量産するものは、CADで図面を起こして機会でワックスを切ったりすることもあるようですが、個人で作るものなどは型を作るにしても、デザインは手描きですし、それを見て手作業で型を作っていきます。

 

その時、「デザイン」を重視する「デザイナー」は、例えば曲線が本来は左右対称のものであっても、ゆがみでも「個性」ととらえて、自分のデザインを重視しますが、職人さんは左右対称は絶対に左右対称でなくてはと、数ミリの調整にも余念がありません。

同じデザインでも、どちらの人が作るかで、出来上がりはまったく違ってきます。

これは、どちらが良い・悪いの話ではないのですが、例えば高級ブランドのデザイン性の高いジュエリーでも、そんなに「右側は太くて左が細い」等、本来このバランスだと左右対称にするはずという部分は、ブレがないものがほとんどだそうです。

だから、自由度の高いデザインよりも、宝飾品独特の曲線や左右対称の美というものにこだわるのだとか。

 

それに比べて、デザインがメインのデザイナーさんは、自分がどうデザインしたかということが重要なので、そのバランス云々は、ほとんど気にしないで制作されるようです。

これはもう好き好きですから、優劣ではありませんが、そういうところでも「違い」があるというのが面白かったです。