子供の頃、祖母とよく銭湯に行っていました。
真っ黒な薬湯が売りの銭湯で、映画やドラマで見る「昔ながらの銭湯」そのまんまの場所でした。
人見知りだった私は、ほとんど誰とも口をききませんでしたが、社交的な祖母は銭湯も交流の場としていました。
この映画、テルマエ・ロマエは、人気漫画の実写化だそうですが、漫画を読まないので原作は知らずに観てみました。
元いた会社の後輩が「あじゃみんさん、テルマエ観ましたよ」というので「えっ?!わざわざ映画館で?!」と驚いていたのですが(失礼ですよね)、その後、大ヒットというのをネットで見て、あらら、そんなに面白いのかぁ~と思っていた映画です。
とはいえ、映画館には行かず・・・・。
気が付いたのは、ストーリーを知っているようで、なんとなくイメージだけで何も知らないこと。
「へぇ、こんな話だったのかぁ~」
と、こういう話を観た時の常として『よく考えるよなぁ~』というのが第1の感想です。
ストーリーをひとことでいえば、「古代ローマの風呂(テルマエ)設計技師が、現代日本の銭湯にタイムスリップし、風呂の技術をローマに導入し、成功する」といったところでしょうか。
もちろん映画ですから、いろいろな人間関係や人生の葛藤なども出てきます。
とはいえ、なにせ設定がハチャメチャで、しかも古代ローマ人といいながら、当然主要な役者はみな日本人。
古代ローマの設定で脇は外国人(現地で言えば日本人俳優が外国人ではありますが)はみな吹き替えで、彼らのセリフは全部日本語です。
だから、煩わしさはありません。
その古代ローマ人がタイムスリップして日本でしゃべる時だけラテン語になります。
でも、心の声は日本語(笑)
なんとも分かりやすい♪
濃い~顔の阿部寛が主人公の設計技師ルシウスを演じるのですが、ローマ人(イタリアロケで1000人のエキストラ出演)たちに交じっても、決して違和感がありません。
もはや、日本人だというのを忘れてしまうレベル(笑)
まぁ、そこまでは大袈裟にしても、皇帝ハドリアヌスを演じた市村正親も顔だけ見ればローマ人に見えました(嘘)。
そして、濃い顔といえば、北村一輝も違和感なく次期皇帝候補のケイオニウスを演じていました。
まさに日本の俳優陣屈指の濃い顔チーム[E:shine]で作り上げた映画ですね。
そして、古代ローマから現代日本にタイムスリップして何度も往復する度に出会う女性が上戸彩演じる漫画家志望の山越真実。
変な言葉をしゃべり、お湯の中から現れるルシウスに興味を引かれた真実は、彼のことを理解しようとラテン語まで勉強しちゃいます。
イタリアロケで使われたチネチッタのオープンセットも圧巻でしたし、日本は温泉地ロケだとか、なんとバナナワニ園!!!・・・ある一定以上の年齢の方なら、なんとなく郷愁を感じさせるバナナワニ園まで出てきます。
テルマエ・ロマエ(2012)
阿部寛(ルシウス)
上戸彩(山越真実)
北村一輝(ケイオニウス)
竹内力(館野)
宍戸開(アントニヌス)
勝矢(マルクス)
キムラ緑子(山越由美)
笹野高史(山越修造)
市村正親(ハドリアヌス)
【あらすじ】
古代ローマに暮らす浴場(テルマエ)専門設計技師のルシウス・モデストゥスは、昔ながらの技法で設計した浴場が革新的デザインを求める事務所との対立を生み、喧嘩したことで失業してしまう。
仕事に没頭するあまり妻からも捨てられ、悩んでいたルシウスは「水」に関係ある場所から現代日本にタイムスリップ。
その後、日本と古代ローマを行き来しながら、日本人=「平たい顔族」から学んだ風呂技術を持ち帰って皇帝に重用されるまでになるが・・・・。