あじゃみんのブログ

美味しいものや、経営する雑貨店のこと、女性の心身の健康について、その他時事ネタなど好き勝手に書いているブログです。

火車 - 一度乗ると降りられない地獄のスパイラル-

Kasya10月5日から、台湾へ行ってきました。
行きのUAは、珍しくオン・デマンドで映画が揃っていたのですが、日本語対応は良いのがあまりなく、その他を探してみて、観たいのはこれかなぁ~というのが、この「火車」でした。

韓国映画です。

宮部みゆき原作の火車を韓国で映画化し、今年3月に公開したそうですが、これがなかなかどうしてヒットしたようです。

なのに、日本公開はない(今のところ)というのは、残念ですね。

DVDの発売もされていないようです。

宮部みゆきファンの私ですが、なぜかこの火車は読んだことがありません。

カード破産とか、そんな金融関連の用語が出てくる消費者金融のあり方をテーマにしているという説明で読む気がなくなり、未だに未読です。

すごく、面白いそうなんですけどね・・・。

この映画は、ストーリーがすべて忠実に再現されているわけではないようなので、どこまで原作に沿っているのかはわかりません。

【ストーリー】

結婚を1か月後に控え、両親に会うために実家に向かっていたノムとシニョン。
ドライブ・インでコーヒーを買うために下車したノムが、車に戻ってみるとエンジンを掛けたまま席は空っぽになっていた。

途方に暮れたノムは、彼女を必死で探すのだが、ひとりでは無理と元強力係刑事の従兄チョングンに助けを求める。

しかし、調べても家族も友達もいないシニョンの行方は分からない。
自宅に戻ったノムは、彼女の荷物が持ち出されているのを発見する。

指紋さえ残していない彼女の行方を探し、出てきた手がかりはすべて「別人」の物だった。

果たして、シニョンは誰だったのか?
チョングンは、調べるうちにシニョンが以前起こった殺人事件に関係しているのではないかと疑うようになる。

【感想など】

韓国語に英語字幕、しかもサスペンスなので展開が速いため、着いていくのがやっとという感じでしたが、韓国語で知っている単語が色々と出てきたので、字幕が読めなくてもだいたいのストーリーは掴めました(もちろん、上記は帰国後に調べたのですが(笑))

自分が結婚しようと思っていた女性が、実はどこの誰かも分からないという現実に愕然とするチャン・ノム(イ・ソンギュン)の焦る演技がなかなか良かったです。

また、消えたヒロイン、カン・ソニョンを演じたのは、キム・ミニ。
韓流ドラマを観ている割には、女優さんとか全然知らないので、「見たことあるかな」程度しか分かりませんでした。

いたって普通のかわいらしい女性が、実は・・・っていう展開なので、絶世の美女とかではなく、こういう普通な感じの女優さんが演じるのが良かったかと思います。

韓国映画お決まりの「刑事とか元刑事役は、強面のおじさん」というのにぴったりな、キム・チョングンを演じたのは、チョ・ソンハという俳優さん。

決して、格好いいというルックスではありませんが、このお約束の癖のあるおっさん役にはぴったりでした。

映画の出来としても、ちょっとオーバーアクトな演出はうむむという感じはありましたが、展開が早く、飽きさせません。

DVDがもし出たら、1回は見てみたいと思います。

なお、この「火車」という題名ですが、火車というのは、悪行を積み重ねた末に死んだ者の亡骸を奪い、地獄に向かって走る日本の妖怪で、一度乗った者は降りることはできないとのこと。

一度、悪に手を染めてしまったら、その負の連鎖から逃れられない様が描かれています。

火車(2012)

韓国映画(화차)
(英)Helpless
脚本・監督:ピョン・ヨンジュ
出演:
イ・ソンギュン(チャン・ムノ 動物病院 院長 獣医)
キム・ミニ  (カン・ソニョン)
チョ・ソンハ (キム・ジョングン 元刑事 チャン・ムノの従兄)
ソン・ハユン (ハンナ 動物病院 看護師)

ほか