教師である森口悠子(松たか子)が、自分の子供を殺した生徒ふたりに復讐する話なのですが、よくもまあ、ここまでのアイデアが思いついたなぁ~というくらいリアルで、ちっとも救いのない珍しいタイプの映画です。
湊かなえの原作にかなり忠実に描かれていて、作品の雰囲気などがそのままの形で映画になっていて違和感なく観られました。
暗く、胸に突き刺さるような映画ですが、親が子に抱く愛情のさまざま。
子が親を思い、慕う気持ちなど、愛情について描かれている映画でもありました。
R15なんですけど、逆に中学生の今の子供たちに見て欲しいと思う映画でした。
ただ、多感な時期の子供だと受け取り方がどうかなというリスクもありそうでしたけど。
でも、このような映画をきっかけに人の命について話してみるということもありかも知れません。
殺された幼いわが子を思う教師、その子供を殺してしまった子供の母親。
松たか子と木村佳乃のふたりのハマリ役ともいえそうな演技に注目です。
子供たちも素晴らしい演技で、こんな役よくできたねという感じ。
子供を思うあまり、自分まで鬼畜になってしまう母の心理を見事に演じています。
後半のファミレスを出た後の演技にはホロっときました。
とりとめない感想ですが、映画としての出来はかなり高い作品で、一気に最後まで観てしまった!という飽きさせないスピード感のある映画でした。
「告白」(2010)
上映時間:106分
脚本・監督: 中島哲也
松たか子(森口悠子)
木村佳乃(下村優子(直樹の母))
岡田将生(寺田良輝(ウェルテル))
西井幸人(渡辺修哉)
藤原薫(下村直樹)
橋本愛(北原美月)