2大女優の競演
シャーリーズ・セロン&キム・ベイシンガーのW主演ときたら、ちょっと見てみたいわと思う人も多いような気がしますが、どうでしょう?
私は、シャーリーズ・セロンの美貌と演技力の両方が好きなので、今回は一も二もなく映画館へ向かいました。
渋谷の文化村ル・シネマは、大半のレディースデーやサービスデーと違い火曜日が1,000円。
ということで、火曜日は「今日は早めに帰ります」と、とっとと会社を出て直行しました。
う~ん。
よく練られた脚本で、最初は「あら、いいの?そんなことして」って、登場人物に突っ込みたくなる場面から始まっていきます。
セロンとベイシンガーの2大女優は、それぞれ「有能な高級レストランのマネージャー」と「不倫している人妻」として登場します。
その二つの話がどう絡んでくるか、進むにつれて徐々に明らかになっていきます。
「ああ、そうか、そういうことね」
と最初は「こうかな?(推測)」だったものが「きっとこうだ(確信)」に変わっていくのですが、その頃には物語りの世界にどっぷりと浸かっているのです。
そして最後は「なーるほど」となんともいえない爽快感があり、「納得~!」で終わります。
それぞれに胸に傷を持つ女性ふたりのその「傷」の原因はどこから来るのか。
そして、その傷が癒えることはあるのか・・・。
なんだか色々と考えてしまいました。
また、この後でどうなるのかという興味も持ちつつ、登場人物にエールを送りたくなったりします。
全体的に地味ではあるのですが、久しぶりに映画っていいなと思う上手いストーリー展開でした。
まだ観ていないあなたへの忠告
この映画は、“決して”
公式サイトやストーリーが紹介されている文章を読まないで行くこと!!
最近、せっかくよく出来た脚本の映画を観ても、平気でネタバレ的な紹介をしている公式サイトや記事を見かけて、かなりがっかりすることが多いんですね。
この映画も、正直言って公式サイトでストーリー紹介を書いた奴はドの付くアホでっせ。
「公式サイトはネタバレ」というのを読んでいたので、見ないで行って大正解でした。
あんな紹介のされ方をしている文章を読んで行ってしまったら、絶対面白さ半減でしたもん。
この映画は、ある程度人生を重ねた女性の方が、より深く観られる映画かと思います。
タイトルは、ちょっと変な昼メロみたいですが、決して安っぽい映画ではありません。
お金を払って観る価値は、十分にある作品でした。
【ストーリー】
シルヴィア(シャーリーズ・セロン)は、ポートランドの海辺にたたずむ高級レストランのマネージャーとして働いている。仕事場では有能な彼女だが、プライベートでは行きずりの相手との情事を繰り返していた。
ニューメキシコ州の片田舎では、ジーナ(キム・ベイシンガー)が一見暖かい家庭がありながらも、広大な大地に置かれたトレーラーハウスの中で、夫ではない男性と密会し情事を重ねていた。物語は、この二人の女性の日常から、徐々に広がっていく。
あの日、欲望の大地で(2008)
原題:THE BURNING PLAIN
監督 ギジェルモ・アリアガ
出演:
シャーリーズ・セロン
キム・ベイシンガーほか
鑑賞前には観ないでね(予告じゃない、これネタばれ)