最近、あまり本を読むことが出来ていないのですが、書店には週1回くらいでかけています。
少しは活字を読まないとなぁ~と思っていたら、東野圭吾氏の書籍が文庫化されていたので、購入しました。
東野圭吾氏は、本のデジタル化に反対している作家で、電子媒体での読書ができないため、本屋さんで買うしかないんですよね。
今回買ったのは、「人魚の眠る家」です。
【あらすじ】
播磨和昌と薫子は和昌の浮気が原因で離婚することになっていたが、長女の瑞穂の小学校受験が終わるまではと籍はそのままにして別居していた。
いよいよ受験が近づき、瑞穂の通っていたお教室で面接の予行演習の日がやってきた。いよいよ自分たちの番となった時、瑞穂がプールで事故に遭って病院に運ばれたとの連絡が入る。病院に駆けつけてみると瑞穂はすでに脳が機能していない「脳死状態」と思われるとの残酷な宣言がなされた。
そして、医師から臓器提供の意思を問われた。
2回の脳死判定を受けたのちに死亡が宣言され、その後臓器移植に必要な処置が取られるとの説明を受ける。まだ我が子の死を認めているわけではないのに、臓器提供の話をされたことでショックを受けるふたりだったが、瑞穂の体の一部でもどこかで人の役に立てばと一度は同意した。
だが、最後のお別れにと手を握った時、かすかに瑞穂の指が動いたことで、薫子は「この子は生きている」と脳死判定を拒否、薫子はある決断をし、脳死状態と推定されるという状態はまったく変わらない中、ある方法で瑞穂を介護し、自宅で「生きている子供」として接するようになる。
【感想】
子供の死と臓器提供という重たいテーマの作品でした。
私は子供はいませんが、もし自分に子供がいて、我が子がそうなった場合、どうするだろうと想像してみました。
「わからない」というのが正直な結論です。
また、ある方法で薫子は目を二度と開けることがない娘を「生きた人間」として介護し続けるわけですが、その気持ちもわかる気はします。
ただ、瑞穂が万が一にも回復する見込みはないという設定なので、なんとも痛々しい感じもしてしまいました。
ある方法というのも、かなりお金のかかることなので、夫の和昌との離婚も瑞穂のためにと取りやめ、会社の社長である和昌の力で続けることが出来たわけですから生死の沙汰も金次第って感じでしょうか。
悲しいけど、それが現実ですね。
最後は、ありがちな終わり方ではありましたが、なにかこうホッとするというか、落ち着くところに落ち着いたという最後でした。
この映画、篠原涼子主演で映画も公開されます。
これを観るかどうかはわかりませんが、この内容をどうドラマとして描くのか気になるところはあります。
人魚の眠る家
劇場公開日 2018年11月16日
上映時間 120分
監督 堤幸彦
脚本 篠崎絵里子
キャスト
篠原涼子:播磨薫子
西島秀俊:播磨和昌
坂口健太郎:星野祐也